第266夜 Rose de Pushkar

スパイシーなローズを感じる香り

f:id:happyinkdays:20220330134451j:plain

 

DATA

Name:Rose de Pushkar 
Brand:Ella K(エラケー)
Lauched in 2021
Perfumer: Sonia Constant
日本では数量限定販売

My Episode

昨年の伊勢丹で開催されたサロンド・パルファンという年に一回の香水の祭典では、実にいろんな香水と出会った。
毎年この祭典を楽しみにしているのだが、やはり、それまで日本に上陸していなかったブランドが上陸したり、新作をいち早く試せたりするから、ついつい期間中に何度も通ってしまうのである。
そして、サロンド・パルファンでは、限定数量販売の香水というのも毎年話題になる。日本に入ってくる数が限られているので、売切れたら、それでもう手に入ることはないという香水だ。
昨年のサロンド・パルファンでもそういう香水が何本かあり、特に気になる香水に関しては早めに売り場に行き、手に入れるようにしていた。
その中の一本が今日ご紹介するエラケーの「Rose de Pushkar」である。ぼくは、「プシカの手紙」というウード系の香水が大好きで、これがぼくにとってのエラケーのファースト香水だったのだが、同じプシカの名前のついた香りがこの「Rose de Pushkar」である。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

ローズとウードの組み合わせというのは、実にいろんな調香師が作っていて、それぞれに特徴が違うので面白いのだが、実はぼくはローズが苦手。
特にフェミニンなローズはどうしても鼻が拒絶してしまう。
だから、正直に言うと、この香りも最初はあまり興味がなかった。
どうせ、ローズが強いんでしょ?フェミニンなんでしょ?という先入観。
しかし、実際に試してみたら、非常にフェミニンなローズがトップで香るのであった。
さらにブラックペッパーのスパイシー感が強い。ローズ系の香水にありがちな(サフランなんかも加わるとまさにそんな感じ)、ピリピリ感があり、そこがどうしても最初は受け入れられなかった。
しかし、10分ほど肌の上で熱せられると、すっとそのスパイシーさを伴ったバラの香りが落ち着いてくる。
まろやかになってくるのだ。香水というのは、ミドルからラストにかけてが一番長く感じられるので、ここからがその香水の真骨頂になるわけだが、この「Rose de Pushkar」に含まれるウードやパチョリがちょっとずつ時間とともに顔を出してくる。
そこがこの香りを迎え入れようと思った要因。
ただ、とはいうものの、フェミニンローズの香りは最後までしっかりといるので、そこをどう評価するかというのは人によって大きく別れるだろう。

NOTES

Top notes:Rose Water, Black Pepper, Litchi, Olibanum, Saffron
Middle notes:Rose, Agarwood (Oud), Patchouli, White Cedar Extract, Sandalwood
Base notes:Musk, Labdanum, Amber, Tonka Bean, Leather

トップとミドルにしっかりとローズが鎮座しているので、どれだけローズ感が強いのかということがわかる。ローズが好きな人は(特にフェミニン系ローズ)にはたまらない香りだろう。

My Evalution

★★★
ラストにかけてがとても美しいので、トップからミドルをいかにがまんできるか、でも、やっぱりどうしてもトップからの香りが気になるので、評価が下がってしまう。普段はあまり重ね付けはしないのだが、「プシカの手紙」と重ね付けをすることで、その苦手感は薄まるかもしれない。

第265夜 Ithaka

軽やかな甘さに包まれたスモーキー

f:id:happyinkdays:20220330134446j:plain

 

DATA

Name:Ithaka (イタカ|終着点)
Brand:Mendittorosa(メンデットローザ)
Lauched in 2019
Perfumer: Camille Chemardin
100ml ¥35.200

My Episode

NOSE SHOPはだいたい、頻度としては月に一度ぐらいはどこかしらの店舗に遊びに行っているほどお気に入りの香水店だ。
ニッチなフレグランスを求めているなら、NOSE SHOPは外せない場所だし、ここにしかないブランドも多い。
特に都内だと新宿店と最近移転オープンした有楽町店には、ぼくの好きそうな香りがわんさかあって、行くたびについつい何かを買い求めてしまうのである。
さて、年末にその年を締めくくる香水を買い求めるのがここ数年恒例化しているのだが、去年も年末に忘年香水を求めにNOSE SHOPに行った。
その時、いくつかのブランドの香水を試したのだが、まず、夏にはぴんと来なかったメンデッドローザの「アルファ」がとても気になり、それを買うことは決定した。
そして、もう一本気になった香りがあった。それがこのイタカなのである。ウードが入っていないので、ノーマークだったのだが、何か他に面白い香りはないかなと思い、フラスコを試していったら、この香りに鼻腔が反応したのである。
甘いアンバー系の香り。アンバーの香りの特徴のひとつに、ぼくはお香のような煙ったさがあると思うのだが、この香りにもその煙たい甘さが感じられ、寒い時期にぴったりなのではという気がしたんである。
しかも、その甘さというのも、べったりとした濃厚な甘さというよりも、もう少し乾いた、軽めの甘さであることがこの香水の大きな特徴。甘いのが苦手、という人でもこれだったらいけるのでは?という気がする。
そして、もう一つぼくがこの香水をこの時買い求めるきっかけとなったのは、スタッフによる香水に関する説明だ。
この香りの日本語のタイトルは「終着点」。
NOSE SHOPのサイトの説明によると

ギリシャの詩人カヴァフィスの詩「イタカ」。長旅であることを祈れ。道中で幾重の経験を積んで、旅の終わりに賢者になる。先を急ぐな。終いにやっとその意味がわかる。各々にとってのイタカの意味が。

とある。
ぼくが夏ごろからずっと気になっていた「アルファ」はギリシャ語の最初の文字だ。そして、この「イタカ」には終着点という意味がある。このふたつを同時に購入することで、その年の香水が綺麗に収まるのではないか?そんなことをスタッフと話をしながら思ったのである。

ええ、もちろん、わかっていますとも。
そんなのはこじつけに過ぎないって。
でも、購入する口実のようなものが必要なわけだ。
どうせ買うんだったら、そういう口実があって買った方がより記憶に残るし、使うたびにその口実も含めて、買った時のことも思い出せるから。

NOTES

Top note:Bergamot
Middle notes:Incense, Magnolia
Base notes:Benzoin, Incense, Cypriol Oil or Nagarmotha, Labdanum, Virginia Cedar, Patchouli

マグノリアの甘さって結構濃厚なイメージなのだが、それが抑えられているのは、トップのベルガモットのみずみずしさのせいなのだろうか。甘い香りが好きな人にはぜひ試して欲しい。この独特のフワフワすっきりな甘さを。

My Evalution

★★★★
★が四つなのは、まだ自分の中でこの香りを消化しきれていないから。良い香りなんだけど、どんな場面で香ったら一番良いのかが明確になっていないので、とりあえず保留という意味で星4つ。

第264夜 Alfa

メタリックな甘さを感じる香り

f:id:happyinkdays:20220330134441j:plain

 

DATA

Name:Alfa (アルファ)
Brand:Mendittorosa(メンデットローザ)
Lauched in 2012
Perfumer: Amelie Bourgeois
100ml ¥30.800

My Episode

NOSE SHOPは大好きな香水専門店だ。
特に香水に詳しい店員さんと話をする機会に恵まれると、もうそれだけで、わくわくするし、そういう店員さんと話をしたいがためにお店に足しげく通うことにもなる。
特にニッチフレグランスの中でも特殊な系統の香りを好むぼくにとっては、そういう店員さんとの会話が何よりも癒しでもあるし、自分自身の香りに対する教養(というとちょっと大げさだけど)も身につくと思っている。
こういうことって、ネットや書物では味わえないから、余計に香水好きな人との会話をぼくは重視してしまうのだ。
さて、この「アルファ」についても購入を決意するまでに紆余曲折あった。
まずは、最初にこのブランド、メンデッドローザの香水をお迎えした時のブログを2本読みなおしてもらいたい。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

1001perfumenights.hatenadiary.jp

この時、ぼくはウード系の香水「アルファ」「オメガ」「イド」の三本を試しているのだが、この「アルファ」はまったく興味が持てなかった。「オメガ」と「イド」の方がぐっと自分の鼻が反応したのである。

さらに、ぼくは上記の2本をお迎えした二週間後に、もう一本、このブランドの素晴らしいウード系の香水をお迎えしている。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

 

そして、この時もぼくは完全に「アルファ」のことはスルーしていた。
でも、ずっと気になる香りではあったのだ。
他のウード系の香水があまりにも強烈すぎて、そっちを優先してしまったばかりに、なかなかこの香りを再確認することができなかったというのもあるだろう。

そして、2021年の年末に、その年を締めくくる香りを探しに行った。
その際に、再び、この「アルファ」を念のために試すことになった。
そうしたら、それまでまったく反応しなかったぼくの鼻がこの香りに初めて反応したんである。

よく考えたら、この香りを試したのは、夏の暑い時期である。
その時には感じられなかったものを冬にキャッチすることも多い。
年末にNishaneの「カラギョズ」をお迎えしたのも、暑い時には苦手だったものが(この時のことも、上記の「オメガ」の記事にも書かれている)、湿度の低い冬の寒い日に急に気になり、なんとまさかのお迎えすることになったことからも、香りの印象が寒さや湿度に大きく左右されることの証でもある。

では、この「アルファ」が他の「オメガ」や「イド」に比べてどう違っていたのかというと、ぼくの鼻はこの香りのメタリックな部分をまっさきに感じ取ってしまったから。オゾン系の香りとも呼ばれる、独特のキンキンとした香りがしてしまって、それがずっと受け入れられずにいた。

ところが、寒い時期に試すと、確かにそのメタリックな香りはするものの、その中に甘さを感じるのである。あぁ、これだったらきっとこれからも仲良く向き合うことができるなと思って、購入を決意した。

そして、同時に、また別の、これもまた同じブランドで意義深い香水をお迎えしたので、それは次回、また語りたいと思う。

NOTES

Tyme,Saffron,Ravensara,Agarwood(Oud),Natumeg,Jasmine,Precious Woods, Incense, White Musk, Sandalwood, Cloves, Carnation

ぼくの鼻がメタリックな香りだと感じたのは一体どの香料なのか、FRAGRANTICAの情報からではわからないのだが、恐らくサフランあたりが、他の香料と相まって、そういう雰囲気を感じ取るのだろう。

My Evalution

★★★★
「オメガ」や「イド」と比較すると、出番はひょっとしたら少ないかもしれないが、でもこれは大切に使っていきたいと思う。

第263夜 Smoke Flower

さっぱり系フローラル

f:id:happyinkdays:20220312164826j:plain

DATA

Name:Smoke Flower (スモークフラワー)
Brand:Tobali(トバリ)
Lauched in 2018
Perfumer: unknown
販売終了

My Episode

この香りもまたウード系の香水なのだが、初めて試した時はピンとこなくて、後回しにしていた香水のひとつ。
改めて購入し、後回しにした理由がわかった。その時、ぼくはこの香りにウードが使われていることを知らなかったのだが、トップをかいだだけでは、そのウードが感じられなかったのである。
むしろフラワリーな印象が強く、フラワリーなのが苦手なぼくはスルーしてしまったというわけだ。
ところが、ウードが入っていると知ると、とたんに、ぼくの鼻腔はヒクヒクとうごめいてしまう。
そして、必死に、ウードの痕跡を香りの中から探ろうとする。まるで鼻毛を香り探知機として伸びるほどに、ウードはどこ?ウードはいずこ?と香りを分析し始める。
ところが、中には、なかなかウードにたどり着けない香りもある。
この香りはまさにそうだ。
恐らくウード比率はトバリの香水の中でも低いのではないだろうか。
だが、フラワリーな印象も、10分ほどすると落ち着いてきて、今度はピンクペッパーやクローブのようなピリッとした香りが顔をのぞかせてくる。さらに進むとアンバーやインセンスのスモーキー系の甘さが出てきて、恐らく、そこにウードがひっそりと潜んでいるのだろう。
それも、言われないと気づかないほどに。
非常に上品な仕上がりになっていて、ウード系の強い個性的な香りが苦手な人には逆にこのぐらいウード感が薄い方が受け入れられるのではないだろうか。

NOTES

Top notes:Tobacco, Pink Pepper, Cardamom, Ginger ,Clove
Middle notes:Lily-of-the-Valley, Incense ,Rice
Base notes:Amber, Agarwood (Oud) ,Cashmere Wood

肌に載せると、ミドルからのピリ辛感がかなり強く感じられて、フラワリーとはまた別の印象が与えられる。でも、そこに甘さが加わると実に上品になり、あぁ、こういう香りもたまには良いなぁと思えてくるのだ。

My Evalution

★★★
とはいうものの、やはり出番は少ないかなぁ。この香りをつけていく場面が思い浮かばない。あまり自己主張するような香りではないので、例えば、周りに不特定多数の人がいる時などにさりげなく纏う、ぐらいのゆるい感じが良いかもしれない。

第262夜 White Storage

優しいツンツン系香水

f:id:happyinkdays:20220312164822j:plain

DATA

Name:White Storage (ホワイトストレイジ
Brand:Tobali(トバリ)
Lauched in 2018
Perfumer: unknown
販売終了

My Episode

TOBALIのブランド終了にあたり、オンラインでファイナルセールが行われ、慌てて試そうと思っていた香りを何本か購入した。TOBALIの香水にはウード系の香りがいくつかあると知ったのは、つい昨年のことで、売り場で試そうと思っていたのに全然その機会が訪れず、見送っていたのを悔やみながら、香りは試さずにとりあえずセールで押さえらえれるものは押さえたいと思ったのである。
今日のこの「ホワイトストレイジ」もそんな一本だ。
でも、正直に言うと、もしこれを店頭で試したら、恐らく購入にはいたらなかったかもしれない。
なぜなら、ウードというよりも、トップのクローブサフランピリ辛感が強くて、全然心が休まらないんである。
ミドルからだんだんと落ち着きそうなものだが、あまりにもトップの印象を鼻がキャッチし過ぎて、一向に落ち着く気配が感じられない。
なんだかソワソワしたまま香りと過ごすことになりそうで。
でも、まぁ、そんなに強い感じではなく、優しい感じではあるのがこのブランドらしいのではあるが。

NOTES

Top notes:Yuzu, Clove, Pink Pepper ,Saffron
Middle notes:Fennel, Geranium, Petitgrain, Agarwood (Oud) ,Incense
Base notes:Citruses, Vetiver, Cedar, Sandalwood ,Amber

自分の苦手な香料の方が好きな香料よりも多いので、何となく予想はつくのだが、逆に考えると、こういう機会でもなかったら買うこともなかったから、これはこれで良かったかなと思う。

My Evalution

★★
星数の少ない香りって、せっかく持っていても使うことはほとんどないので、こういうものは香り好きな人にプレゼント(開けちゃったものであることを承知してもらったうえで)した方が良いのかなと思っている。

第261夜 Cypress Mask 

全面的に木の香りに癒されたい

f:id:happyinkdays:20220312164818j:plain

DATA

Name:Cypress Mask (サイプレスマスク)
Brand:Tobali(トバリ)
Lauched in 2018
Perfumer: unknown
販売終了

My Episode

日本初のブランド、トバリのことを知ったのは、2019年のサロンドパルファンでのこと。
白いシンプルなボトルに惹かれて、色々と試したのだが、その時は一番ウード感の強いと思えた「Iron Wind」を購入した。
その時、他の香りも試したはずなのだが、なんだかその時は他にも色々なブランドの香りをかいでいて、かなり鼻が疲れていて、その他の香りはぼんやりしか感じることができなかった。
その後もTOBALIを試す機会はあったものの、何となく自分の中で勝手に「TOBALIは優しい柔らかい香り」という印象が強くて、もっとこってりとした重い香りを好むぼくには物足りなく感じてしまっていたのである。
ところが帰宅して色々と調べてみたら、TOBALIの他の香水にもウードが入っていることが判明し、これはいつか試さなくては!と思っていた矢先に、まさかのTOBALIというブランドが終了するというお知らせ。
それに伴い、オンラインにてスペシャルセールが行われ、慌てて持っていないTOBALIのウード系の香水を購入した。
その中の一本がこの「サイプレスマスク」だ。
肌に載せてみてまっさきに思ったのは、なぜ、最初に試した時に、この香りをお迎えしなかったのか…。そして、せめてセールの時にもう少し買いだめしておくべきだったんじゃないか…ということ。
それほど良い香りなんである。
ぼくの肌の上に載せて、まっさきに感じられるのは木の香り。とにかく隅から隅までウッディな感じがたまらない。
少し乾いた印象もあり、そこにほんのりとインセンスとかウードの香りが加わっている。さらにレザーなども入っているのだが、とにかくウッディなので、それらの香りが非常に軽やか。
そして、ほんのりと甘い。
つくづく、これはもっと大容量で欲しいと思ったほど良い香りだ。
こういうことがあるので、香水というのは第一印象にこだわらずに頻繁に試さなくちゃいけないなと改めて思った。

NOTES

Top notes:Hinoki Wood, Nutmeg, Saffron
Middle notes:Ink, Myrhh, Incense
Base notes:Cedar, Papyrus, Leather, Agarwood (Oud)

FRAGRANTICAの香料成分を見て「んっ?」ってなったのがInkである。写真を見ると香水のインクボトルらしいものが映っているではないか!説明文を見ると、墨汁を彷彿とさせる幻想的なノート。オークモスなどの天然素材からも採取されると書かれている。
ぼくの鼻はその墨汁的なものを感じ取れないのだが、恐らく鼻のどこかでそれを無意識に感じているのかもしれない。

My Evalution

★★★★★
ぼくの鼻を喜ばす香りなのに、ちゃんと大容量で買っておかなかったことをつくづく後悔しているので、この今ある50mlを後悔することなく、愛でながら使いたい。

第260夜 Crop 2021 

f:id:happyinkdays:20220312164814j:plain

ウード感ゼロ、カカオ感100の苦い香り

 

DATA

Name:CROP 2021(クロップ 2021|意外なウード体験)
Brand:The House of Oud(ハウスオブウード)
Lauched in 2021
Perfumer: unknown
75ml ¥58,300

My Episode

NOSE SHOPの店内でもひときわ目立つデザインのボトルが、HOUSE OF OUDだ。
卵のような形のボトルに、個性的な色づけがされている。最初は一体、どこに香水が入っているの?と思ったのだが、これは、キャップが下の台座部分で、卵の方に液体が入っているという仕様になっている。つまり、逆さまで置かれているのである。
最初、「HOUSE OF OUD」というくらいだから、どの香りもウード系の香水なのか!と興奮のあまり、鼻の穴が二倍に膨らんだのだが、残ねなことにウード系の香水ばかりではなく、さらに日本に入っていているこのブランドのウード系の香水は少ない。
しかし、年に一度だけ、その年限定の香水が出るのだが、それはどうやらすべてウードが入っているらしく、昨年までの限定香水を逃しているぼくは、非常にそれらの香水が気になっていた。
さて、今年の年初に入ってきたのが、この「クロップ2021」である。
当初は予約限定販売ということだったので、お値段がお値段だったけど、後悔することはしたくなかったので、予約購入をして、年始に届いた。
さて、正直な感想を書くと…。
ウードっていうよりも、ほとんどがカカオの香りである。
もうね、ド・カカオなのよ。
ウード、どこ行っちゃったの?っていうくらい。
あの、強烈な個性を持つウードの存在をかき消してしまうくらいのカカオって、どんだけよ?と正直、思った。
さすがのぼくも、この香りはばしゃばしゃつける気にはならない。
なんかこう、ちょっと肌に載せただけで、火事の現場からかけつけてきました?あなた…と聞かれそうだから。
ちょっと、残念。

NOTES

Cacao,Agarwood(Oud)

FRAGRANTICAに記載の香りの構成を見てみると、この2種類のみしか書かれていない。どんだけカカオが強いんだよ!って思った。

My Evalution

★★★
そのFRAGRANTICAのアイコンを見てみると、「dislike」(苦手)と「hate」(大嫌い)という評価をしている人が多いらしく、確かにそうだよな、と思った。
お値段がお値段なだけに残念度が高い。