第69夜 Dark Aoud

アニマリックなレザージャケットにくるまれた深いウードの香り

 

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DATA

Name: Dark Aoud (ダークウード)
Brand: Montale
Launched in 2011
Perfumer: Pierre Montale
50ml ¥13,000


My Episode

モンタルからウードの香りがたくさん出ているということを知ったのはつい最近のことだ。
それまでにもモンタルの独特のボトル(キャップがついていなくて、そのかわりにノズルの間にネクタイピンのようなものが挟まっているというユニークなボトル)は知っていたし、店頭で(そんなにあちこちで扱いがあるわけではないけど)見かけてもいた。けれども、種類が多すぎるし、なんとなく、勝手に「どうせDCブランド系のちゃらい香りなんでしょ?」という偏見などもあり、まったくノーチェックだった。
しかし、実はモンタルはウードの香りを様々な形で出していて、ウードを追求しているブランドでもあると知って、急に興味を持ちだし、2021年に入ってから急激に集め始めたんである。
さて、そんな数あるウードの香水の中からぼくが選んだのは、「Dark Aoud」だ。
香料的には、ウードとサンダルウッドという二大香木が使われている。つまり、沈香と白檀の香りだ。もう、この組み合わせは最高級中の最高級だ。
確かに肌に載せてみると、名前の通り、非常に深い重たい香りを感じる。ところが、ぼくの鼻には白檀の香りというよりも、レザーの香りの方が強く感じられるのである。香料を見てみても、レザーは正式には表記されていないのだが、非常にアニマリックなレザーを感じる。
何かの動物の革で作られたジャケットを着ているかのような錯覚に陥るくらいだ。
だから、レザー系の香りが好きな人にはぜひ試して欲しい。
モンタルからは「Aoud Leather」というのが出ているのだが、そちらの方がむしろ軽めのレザーという感じだ。(そして非常にそれも良い香り。次のウード特集でモンタルをまとめてご紹介したいと思うので、その時に取り上げる予定)
モンタルのウードは種類が多いだけでなく、かなり良質の香料を使っているのではないかと思うほどクオリティが高いので、これからも積極的に使いたいと思っている。

NOTES

Agarwood (Oud), Sandalwood

公式のサイトを見ても、詳しい香りの構成は明かされていないのだが、香りそのものはとてもシンプルだと思う。そして時間による変化も少な目で、比較的同じ香りが続き、それがとても上質の香りなので、ずっとその高貴な香りを楽しめるところもこの「Dark Aoud」の魅力と言えるだろう。


My Evalution

★★★★

モンタルのウード系の香りはあまり期待していなかっただけに、少しでも良いなと感じると、必然的に高評価になってしまう。もちろん、すべてのウードがぼくにとって良いとは限らないので、これも含めてこれからじっくりとモンタルのウードに関しては検証していきたいと思っている。