第76夜 New York Amber

石鹸の香り?なんで?どうしてそうなるの?

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DATA

Name: New York Amber (ニューヨーク・アンバー)
Brand: Bond No 9
Launched in 2011
Perfumer: Unknown

My Episode

日本では取り扱い数が激減してしまったアメリカのブランド、ボンドナンバーナインから限定のパチョリ、アンバー、ウードが出ているということを知り、昨年の夏、それらをネットで取り寄せた。
今日ご紹介するのも、そんな試さないでネットで購入した香水のうちの一つ。
たとえ香りが失敗したとしても、ボトルがかっこいいから良いかなという気持ちでいたのだが、やはりそれでも、大切なのは香りであって、ボトル美を求めているわけではないから、香りが今一つだと、いくらボトルが素敵でも、何となくテンションが下がってしまう。
さて、この「ニューヨーク・アンバー」はどうか…というと、非常になんというか、うん、やっぱり…残念としか言えない。
アンバー系の香りというと、ぼくはジャン・クロード・エレナがラルチザンパフュームで作った「アンバー・エクストリーム」のスモーキーで甘い香りを真っ先に思い浮かべる。そして、多少の違いはあったとしても、ぼくの好きなアンバー系の香水というのは、やはりそういう要素を確かに持っている。
だが、残念ながらこの「ニューヨーク・アンバー」にはそういう良さがあまり感じられない。
トップにかすかに煙たい甘さは感じられるのだけれども、すぐにそれがパウダリーな石鹸臭に変化する。安っぽい石鹸、とまでは言わないが、なんだか、非常に心もとない感じがする。
その石鹸ぽさは、山椒のようなスパイシーさを備えているのだが、それが何ともアンバランスで、これはアンバーとは言えないんじゃないの?責任者出てらっしゃい!とボンドナンバーナインのニューヨーク本店(なの?)に文句を言いに行きたくなるほど。
多分、これもパチョリ同様、お飾りになってしまうのだろうか…。
何とも、本当に残念でならない。

NOTES

Amber, Rose, Agarwood(Oud), Myrhh, Saffron, Musk, Nutmeg, Pepper, Sandalwood, Benzoin, Bergamot, Jasmine, Osmanthus

試したことがない香水をネットで購入する場合、ぼくはいつもFRAGRANTICAというサイトを参考にする。そこには調香師や発売年といった基本情報の他に調香なども詳しく書かれているから。
それによると、この「ニューヨーク・アンバー」は、なんとウードが入っているではないか。これも購入の決め手となった。しかも、アンバーだけでなく、サンダルウッド、サフランナツメグ、ペッパーといったぼくの好きな香料がふんだんに使われているではないか!
だから余計に期待したのだが…。その期待が大きかった分、実際の香りが自分の鼻を満足させてくれなかったのは非常にショックが大きくて、残念だ。

My Evalution

石鹸を買ったわけじゃないのに、石鹸の香りの香水に好評価なんかできない。昨日の「ニューヨーク・パチョリ」もそうだけど、この星はボトルに対する評価かなっていう感じ。