第197夜 Coffee Break

甘めすっきりなミルクコーヒーの香り

f:id:happyinkdays:20210913000150j:plain

 

DATA

Name: Coffee Break (コーヒーブレイク)
Brand: Maison Martin Margiela 
Lauched in 2019
Perfumer: Jacques Cavallier
10ml ¥3,850

My Episode

9月に入った途端、涼しくなり、やっと香水が引き立つ季節になった!と喜んだのもつかの間、先週の終わりぐらいからまた暑さがぶり返し、身も心もお疲れモードが続いている。
今日ご紹介するメゾンマルジェラというブランドは、元々はファッションブランドのようで、ファッションにまったく疎いぼくは、ブランド名すらも知らなかったし、一体どんな香りがあるのかも良くわからないままでいた。
しかし、何人かの人たちからは「ジャズクラブ」はケンさん好みかもしれないと言われていたので、気になってはいた。
日本では路面店などはなく、一部の商業施設やデパートなどでは取り扱いがあるらしいが、12月末までは表参道ヒルズでポップアップショップがオープンしているというので、9月に入ってから、友人と遊びに行ってきた。
現在日本で取り扱いがあるのは、全14種類。
さすがにこれだけ種類があれば、きっとぼくの好みの香りはあるだろうという期待感でお店の中に入った途端に鼻の穴は大きく開いていた。
白を基調とした清潔感あふれる店内に並べられたボトルは、香りの軽いものから順に並べられているようだった。
それを見た瞬間、ぼくは最後の方に並べられている5本の香りが恐らく僕の好みだろうと見当をつけた。
いろんなブランドを見て回っていると、だんだんとそこらへんの勘が働くようになり、ボトルの中に入った香水の色や、香水の名前だけで何となく自分の好みがわかってくるんである。
顔なじみの店員さんの説明を聞きながら、次々と香りを試していく。
案の定、最初の方の香りはどれもピンとこない。
爽やか過ぎるんである。ペンハリガンのように理髪師が中にいるような香りがあったり、香りの輪郭が見えてこない香りがあったり。
そういう香りはあまり香水になじみのない日本人には好まれるかもしれないが、ぼくにはどうしても軽すぎて無理。
どの香りか忘れてしまったが、恐らく100プッシュぐらいしないと満足できないんじゃないかというくらい軽い香りもあった。
そして、案の定、ぼくの予想が見事に的中し、ぼくの鼻腔が喜んだ香りは最後の5本だった。
それらはどれもウッディーだったり、スモーキーだったりするんである。
今日ご紹介するCoffee Breakは、香りそのものはとても軽いし、比較的飛びやすい香りであるものの、コーヒーの香りがしっかりと感じられるし、比較的グルマン系の感じがした。
ただ、果たしてすぐに仲良くなれるかどうかわからないので、お試しという気持ちで10mlにしてみた。
早速肌に載せてみると、本当に軽い。
ぼくの香りをすぐに吸収してしまうバキュームスキンだと1時間で消えてしまうような印象。
でも、邪魔になるような香りではないし、心地よさが感じられるので、たまにはこういう香りを纏って寝るのも良いかなという気がした。
ところで、この香り、実はもう一つ購買理由がある。
メゾン・マルジェラの香りは、香りごとに都市の名前がついている。
ルラボは、その都市限定で販売している香りだが、こちらは都市のイメージで作られているとのこと。
で、このコーヒーブレイクは「凍るような冬のストックホルム」のイメージなんである。
ストックホルムスウェーデン
スウェーデンといえば、ぼくが熱狂的に好きなABBAを生んだ都市でもある。
ちょうどこの香水を購入する日の夜中1時45分に、そのABBAが40年ぶりに復活するという告知ライブを生中継で見ていて、その興奮の中、出会った香りなのだ。
だったら、購入するしかないではないか!
でもやはり30mlや100mlで買うほど惹かれなかったので、10mlでお試ししようと思った次第。
スウェーデンのイメージだったら、もっと寒くなり、湿度も下がったら、きっと良い感じで香ってくれるに違いないと期待している。

Notes

Top notes: Pepper, Orange Blossom, Patchouli
Middle notes: Lavender, Coffee, Milk, Tonka Bean, Siam Benzoin, Cypriol Oil or Nagarmotha
Base notes: Vanilla, Cedar, Vetiver

コーヒーだから、トップから苦い香りがするのかと思いきや、ぼくの肌の上では最初はさっぱりとした柑橘系の香りが感じられる。恐らくこれはオレンジブラッサムだろう。でも、すぐにコーヒーの香りが出てくるものの、苦みばしった感じではなく、お砂糖とミルクを入れたコーヒーという感じで、まさにコーヒーブレイクという名前にぴったりだ。


My Evalution

★★★

まだぼくはこの香りをしっかりと感じることができていない。だから、10mlのお試しにしたのだが、きっとこれから少しずつ寒くなってくると、この香りと仲良くなれるような気がして、そうなったら評価も変わるかもしれない。そして、調香師はあのジャック・キャバリエ!それなのにこの価格というのが嬉しい。