第202夜 Music Festival

渋くてかっこいい中にすっきりした甘さが少し

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DATA

Name: Music Festival
Brand: Maison Martin Margiela 
Lauched in 2017 
Perfumer: Unknown


My Episode

ファッションに疎いぼくは、そのブランドの名前すら知らなかったというメゾン・マルジェラから発売されているフレグランスが、意外にも好みだということが、日本で現在発売されている香りを全種類確かめてみてわかった。
しかし、残念ながら廃盤になった香水の中にぼく好みの香りがあることを、ぼくの好みを良くわかっているスタッフから聞き、ぼくはずっと気になっていた。
それが、Music Festivalという香りだった。信用しているスタッフにそんなことを言われたら、調べずにはいられないではないか。
そして、わかったことは、この香りの香料の中にぼくの好きなパチュリ、タバコ、レザー、インセンスが入っていること。
そして、さらに色々と調べたら、この香り、確かに店頭では買えないようだが、ネットに在庫があるらしいことがわかった。しかし、50mlがなくて、100mlか10ml。
悩んだ。
ブラインドで買うとなると100mlはリスキー。
もし好みの香りじゃなかったら、もったいないことになる。
かといって、10mlにして気に入ったら、また買わなくちゃいけない。
そうなるとそれはそれで高くつく。
どうするべきか。
一日悩んで、ぼくはぼくの好みを良く知っているスタッフを信用して100mlを注文した。
届いてみて、恐る恐る試したのだが、一発で100mlを買っておいて正解だということがわかった。
もし、店頭で試したとしても、ぼくは迷わず100mlを頼むであろう。
それぐらい気にいった。
今日は外に出る用事があったので、シャワーを浴びた後、この香りをたっぷりとまとって外に出たのだが、少し蒸し暑い空気の中ではほとんど甘さは感じられず、ウッディな香りがすぐに出ていた。
この香りは糖分ゼロなんじゃないか?って思うほど。
だが、改めて帰宅してからこのレビューを書くために肌に載せたら、今度はしっかりと甘さを感じる。
しかし、その甘さというのはバニラ系の濃厚な甘さというよりも、フルーツの甘さだ。瑞々しい。さっぱりした甘さとでも言おうか。
そして、そこに次々と木の香りや煙の香りが加わっていく。
その煙の感じが実に渋いのだ。
その渋さとすっきりとした甘さが実に良いハーモニーを奏でているような気がした。そして、その甘さはだんだんと静かになりを潜め、パチョリの香りと煙と、レザーのような重い香りが主役に躍り出る。
ぼくはかっこいい香りというのが大好きなんだが、この香水はまさにかっこいい香りだ。
この秋冬、多分大活躍してくれることだろう。

Notes

Top notes: Cannabis, Red Apple, Violet Leaf
Middle notes: Patchouli, Incense, Tobacco
Base notes: Leather, Cypress, Cedar

かすかに感じられる瑞々しい甘さは、レッドアップルなのだろう。しかし、甘い要素はその他には見られず、あとはひたすらに渋い香り。その渋さが、きっとこれからの季節には良く映えるんだと思う。

My Evalution

★★★★★

昨日ご紹介した「Autumn Vibes」とともに、この香りもまた秋冬にぴったりの香りで、渋さが欲しい日に纏うとたまらなく気持ち良いだろう。日本廃盤になったのは実に惜しい。