第243夜 Tom of Finland

ハードゲイチックな革の香り

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DATA

Name:Tom of Finland(トム オブ フィンランド|真の官能)
Brand:Etat Libre d'Orange(エタ リーブル ド オランジェ)
Lauched in 2014
Perfumer: Antoine Lie
50ml ¥13,750

My Episode

NOSE SHOPの銀座店や新宿店でもひときわ目立つ場所に置かれているのが「エタリーブルドオランジェ」である。
ぼくは以前、ウード系の香水を購入したのだが、その時に他の香りも試してみた。
しかし、全体的にぼくにとってはちょっと物足りない。
なんか、非常にたんぱくな印象なのである。
どれを試してみても、悪くはないけど、特別に良いわけでもない、という評価。
しかし、ひとつだけ気になる香りがあった。
それが「トム・オブ・フィンランド」である。
まず、そのコンセプトというかネーミングのインパクトが強い。
トム・オブ・フィンランドといえば、ゲイの間では有名なゲイのイラストレーターである。彼の描く男たちの絵はどれもがゲイゲイしくて、楽しい。ジーンズのもっこりが強調されていたり、男たちが半裸、もしくはハーネスを付けた状態で集っていたり。
もう、ほんと、ハードゲイ全開!っていう感じなのである。
果たして、このごくごく一部の人たちの間でしか知られていないようなトム・オブ・フィンランドの香りがあると聞いて、ぼくは色めき立った。
そして、去年の夏にその香りを試してみたのだが、まぁ、これがすごいのなんの。とにかくトップから強烈なレザーのにおいがするのである。ある意味、期待を裏切らない、トム・オブ・フィンランド的なっ香りと言って良いだろう。だって、なんてたって、彼の描く男たちは結構革ジャンを着ているから、容易に想像できるのだ。
ともあれ、この香りは重くて、ちょっとヘビーな感じがたまらない。
しかし、それを試した時は夏だったので、すぐに買うつもりはなかった。
だから、半年寝かして、先週購入したばかりなんである。
新しく有楽町にできたNOSE SHOPで試したのだが、他にも強烈な革の香りがあり、その印象があまりにも強くて、逆にこの「トム・オブ・フィンランド」は比較的優しい方なんじゃないかっていう気がした。
革の香りがするものは、結構アニマリックだったりするのだが、この香水はそういう獣の香りというのはあまりなく、純粋に革の香りが楽しめるようになっている気がする。

NOTES

Top notes:Aldehydes, Amalfi Lemon
Middle notes:Birch, Pine Tree, Cypress, Pepper, Geranium, Galbanum
Base notes:Suede, Vanilla, Tonka Bean, iris, Musk, Styrax, Vetiver, Ambergris

これを見て面白いと思ったのが、レザーというNoteの記載がなかったこと。それなのにこのレザー感というのはなかなかすごいではないか、と思った次第。

My Evalution

★★★★
嫌いな香りじゃないけど、日常的にばしゃばしゃ使えるわけではないという香りがあるが、このトム・オブ・フィンランドはまだにそんな感じの香水である。