第396夜 Anti Malocchio 

究極の除湿系~焦がしバニラ

DATA

Name: Anti Malocchio(アンティ・マロッキオ)
Brand: Nobile 1942(ノービレ1942)
Lauched in 2023
Perfumer:Maria Celeste Lombardo
75ml ¥23,100


My Episode

日本の夏は苦手だ。
とにかく湿気にやられる。空気が乾燥しているのであれば、木陰に入ればある程度暑さから逃れることができるし、風が吹けば涼しく感じられる。
だが、湿度が高いと逃げ場がないっていう感じがして、本当に日本の湿気の多い時期はクーラーの効いた部屋から一歩も出たくなくなる。
でも、そんな時に少しでも気晴らしになる香りがあればどんなに良いだろうと思って探し求めるようになったのが、いわゆる「除湿系香水」である。
これは、肌に載せることによって、周囲の湿気を一気に吸い取ってくれるような感じのする香り、という意味。もちろん、これはあくまでもイメージであって、実際に本当に除湿効果があるわけではないのだが、でも、香りというのは脳に少なからず影響を及ぼすわけで、その香りによって、何となく湿気を感じられなくなるのではないかとぼくは勝手に期待をしている。
そんな除湿系香水にカウントして良いと思う香りがAnti Malocchio(アンティ・マロッキオ)だ。これは、昨日ご紹介したNobile1942のI Rituali(儀式)シリーズの中の1本で、3本のうち、一番除湿効果が高い気がする。
昨日ご紹介したA' Grazia(ア・グラツィア)も乾いた木の香りがして除湿系のひとつなのだが、除湿度からするとAnti Malocchio(アンティ・マロッキオ)の方が上だ。
肌の上にスプレーした瞬間から一気に周囲の湿度が下がる。とにかく乾燥した香りなのだ。パウダリーというか、スモーキーというか。ある意味かっさかさ。
でもね、とにかくそんな乾いた木の香りに包まれるだけで安らぐ。あぁ、ぼくはこういう香りが好きなんだよなぁとうっとりとしてしまうほど。
実はこういう香りって夏だけじゃなくて、冬もまた良いのよ。というのも、乾燥した木の香りってぬくもりも感じられるからね。
冬はぬくもり、夏は除湿、それが木をメインとした香りの大きな特徴。
ぼくはこの香りをつけて、湿度70%、気温28度の中を伊勢丹まででかかたのだが、仲良しのスタッフに肌載せした香りを試してもらったら、肌に馴染んでいて、40プッシュしているとは思えないと言われた。
そう、ぼくはこの香りをシャワーを浴びた後、下着をつけただけの状態で片腕5プッシュずつ、デコルテ10プッシュ、背中10プッシュ、頭上10プッシュして、それから半袖のTシャツを着てでかけた。
普通40プッシュもしたら香水臭くなると思われるのだが、ぼくの肌はかなり特殊で、特にこういう木の香りはすべて吸収してしまうのだ。1時間もたてばすっかりなじんで、かなり近づかないと気づかれないほどになる。
そうやってぼくはこの香りをまとった状態でその日を過ごしたのだが、お昼過ぎに肌に鼻を近づけてみたら、なんとびっくり!香りが甘く変化している。それもちょっと焦がした感じ。例えばクリームブリュレとか、焦がしたバニラとか、そんな雰囲気があるのだ。人によって香り方は変わってくることが多いのだが、ぼくにとってこの香りは除湿系でありながら、最後は焦がした甘さを感じさせる、とっておきの香水なのだ。
そして、この香りの背景にある、赤い唐辛子は悪いエネルギーを祓ってくれるというストーリーもまた良い。神聖な感じもするし、まさに儀式的な意味合いを持つこの香水はこれからもいろんな場面でお世話になることだろう。

NOTES

Top notes:Red Chilli Pepper, Salt, Almond, Basil, Star Anise
Middle notes:Immortelle, Sea Notes, Cypress, Spun Sugar, Guaiac Wood
Base notes:Oakmoss, Vetiver, Sandalwood, Patchouli, Amber

トップの乾燥した感じはレッドチリペッパーやアーモンド、ソルトなどが結構効いているのではないだろうか。あと、焦がしたバニラはスパンシュガーやアンバーによるものだろう。なかなか他にありそうでないような乾いた香りだ。

My Evalution

★★★★★

ただ除湿というだけでなく、最後に焦がしたバニラに落ち着くというところがこの香りが好きになった理由のひとつ。
調香師はまだ若い女性なのだが、インスタグラムで2025年に発売になる新作香水のことを書いたら、彼女のから連絡があり、やり取りが始まったのだが、彼女と会う機会があったら、ぜひとも香りを作った背景についていろいろとたずねてみたい。

ところで、香水と一緒についてくるチャームは唐辛子かと思いきや、赤く塗られた角。邪眼や不運から守ってくれるお守りなんだとか。大切にしたい。

 

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