夏に纏いたい血まみれの薔薇の香り

DATA
Name:Ensang Noir(アンサン ノワール|血の告白)
Brand:L'Entropiste(ラントロピスト)
Lauched 2025
Perfumer: Bertrand Duchaufour
50ml ¥39,600
My Episode
昨年フランス本国で、ぼくの一番好きな調香師であるベルトラン・ドゥショフールが立ち上げたブランド、ラントロピスト。日本でもNOSE SHOPが販売権を得て、50mlだけ日本に上陸した。
そんなラントロピストから昨年の年末ぐらいに発売されたのが今回ご紹介する香りだ。日本にも割と早く入荷し、すごく楽しみにしていた。だって、テーマがインクと血で綴られた告白だぜ!気にならない方がおかしい!笑笑
でも、これを手に入れたのは、今年に入ってから。なかなか試す機会がなくて2月に昨日ご紹介した同じくベルトランが手掛けたバニラショットでノーズショップに行ったので、その時にやっとお迎えした。(麻布台ヒルズでは取り扱いがなかったので、わざわざ有楽町店に移動して…笑笑)
でも、実はそれはまだ冬の時期で、寒かったので、この香りの第一印象はバニラショット同様にあまり良くなかった。
というのも、昨日も書いたようにぼくはアルデヒドの香りが極端に苦手なのである。あの、キンキンするような香りに鼻が拒否反応を示してしまうの。特にこのアンサンノワールは、そのキンキンした部分がメインに感じられて、うっとなった。
でもね、やっぱりテーマがインクだし、なんといってもベルトランだからさ、買わない訳にはいかないと思って、ついつい勢いで(?)購入してしまったというわけ。まったくもう、ベルトランは最近はアルデヒドに目覚めやがったのかしら?と内心悪態をついたことは内緒ね。
そして、冬の間は買ったことに満足して箱すら開けていなかったんだけど、このレビューを書くことになり、久々に箱を開けて、肌載せしたら…あら不思議。
第一印象とまったく違うんである。
そう、あの苦手なはずのアルデヒドのキンキンとした香りがかなり薄まっているのだ。鼻が慣れた?と思ったんだけど、箱すら開けていなかったから、それは多分ないと思う。
そうではなくて、気候のせいだと思い当たった。
だって、奇しくも昨日の同じアルデヒドメインのバニラショットも同じように感じたんだもん。
アルデヒドは冷たい、乾燥した空気の2月にはキンキンに感じられるかもしれないのだが、夏が近づき、湿度も気温も上がってくる中でまとうと、そのメタリック感が薄まり、非常に良い感じで纏えるんである。
アルデヒド感がまったくないかというと、そんなことはなく、あの独特の鉄っぽい感じはするのだが、それがそれほどキンキンとしていないのだ。そして、そこが余計に血の感じがして、非常に肌なじみが良いし、鼻にもツンツンこない。
そして、バラの香りもしっかりと香るところがまたこの香りの魅力。ただ、その薔薇の香りも、一般的な綺麗なバラの香りでは、ない。むしろもっとダークな印象を持つ薔薇の香り。まさに血にまみれたような薔薇という感じ。
良くぞここまで美しくまとめたなと思う。
ダークな世界が大好きなぼくは、こういう香り、嫌いじゃない。
ちょっと人を寄せ付けたくない時とか、わかる人にだけ香りを感じ取って欲しい時とかだったら、きっと自分でもつけていて満足感を得られるだろう。
でもそれ以外の時は、封印したくなるかも。あとはもう、完全にひとりの時間に楽しむ香りという感じだろうか。
NOTES
Top notes:Blackcurrant, Aldehydes, Cucumber, Coriander
Middle notes:Red Rose, Peony, Magnolia
Base notes:Incense, Patchouli, Birch, Opoponax, Vetiver, Caramel
ノーズショップのNOTE を見てみると「ブラックインク」という記載があるのだが、公式にもFRAGRANTICAにもインクの記載はないので、一応ここには載せないでおくが、でも、確かにインクの要素はあると思う。
あと、トップのCucumber(きゅうり)というのもあまりないので、ちょっとびっくり!
My Evalution
★★★★
2月に試した時には、ウェッとなったのに、夏になってから肌載せすると、うゎぁ!ってなったのは、本当に香水って不思議。だから、苦手な香りも季節によって、あるいは天気によってあれこれと試すべきなんじゃないかって思った。今まで低評価だった香水、全部試し直そうかしら!とすら思ってしまったよ。
