バニラの香りとは何か?

DATA
Name:Not Vanilla
Brand:BORNTOSTANDOUT(ボーントゥスタンドアウト)
Lauched 2022
Perfumer: Frank Voelkl, Florian Gallo
My Episode
基本的に甘い香りは好きだ。
グルマン系の甘い香りも好きだし、フルーティーでジューシーな甘い香りやアンバー系のお香のような甘い香りも大好物。苦手なのはお花系やおふくろさん系(いわゆるシプレ―と呼ばれる部)。あとの甘さはたいていいける。
だから、バニラももちろん守備範囲なのだが、ひとことでバニラといってもいろんなバニラの表現方法があって、それを比較するのもまた楽しい。
今日ご紹介する「Not Vanilla」は名前からしていろんな想像力をかきたてられる。
直訳すると「バニラではない」ということなので、バニラの香料を使わずにバニラを表現しているのか?それとも単なるバニラではないよ、ということなのか、タイトルだけだと頭が混乱してしまうので、とにかくこればかりは肌に載せなくては、と思って肌載せしてみた。
うん、確かにバニラの要素はしっかりと感じられる。でもそれは非常に柔らかい。バニラっていうと、割と自己主張の激しい「あたし、グルマン系代表なのよ!何か文句でもありますか?なんでも甘くしてやるわよ!お菓子やケーキの甘さが欲しかったら、あたしに任せてちょうだい!」的なところがあるのだが、この「Not Vanilla」はそういう自己主張がまったく感じられない。
「すいません、あの、あたし、バニラなんですけどね、ほんの香りづけなんですよ、今日は。だから他の香料の方たちを引き立てる役に徹したいと思っていますの、すいませんね。今回はちょっと許してちょうだいね。ひかえめなつもりでも、どうしても香料の特性上、前に出ちゃうかもしれないけど、あくまでもあたくし、添え物ですので、そこんとこ、よろしく」と前面にバニラの香りはそんなに出ていない。
ただ、やはりバニラらしい、ちょっと苦みを伴った独特のグルマン系の甘さはかすかに感じる。
「アフタヌーンティを楽しむ昼下がり」がテーマらしいのだが、確かにそういう優雅さのようなものは感じられる。アフタヌーンティで出されるちょっとした小さなお菓子にバニラが使われているという感じなのだろうか。
そこがこのバニラ香水のおもしろいところだと思った。
NOTES
Top notes:Camphor, Nutmeg, Bergamot
Middle notes:Vanilla, Juniper Berries, Cedar, Violet
Base notes:Praline, Cetalox, Musk, Guaiac Wood, Amber, Moss.
CamphorとかPralineといったあまり知られていない香料が出てきて、これはなんだろう?と思ったので調べてみた。
調べてみたら、Camphor(カンファー/カンフル)とは、クスノキ(楠)の木部から得られる、強い清涼感のある香りの結晶(日本語名:樟脳〔しょうのう〕)のことでカンフル剤の由来となっているみたい。シナモンカンファーというのもあるらしい。
プラリネ(praliné)とは、ローストしたナッツ類に加熱した砂糖を加えてキャラメリゼ(カラメル化)したもののことです。一般的には、それをすりつぶしてペースト状にしたものや、中に詰め物をした一口サイズのチョコレートを指すこともあります。
あ、プラリネだったら知っている。これこそグルマンの代表ともいえる香りだよね。と納得。
My Evalution
★★★
実はこの香り、バニラメインじゃないからなのか、非常に輪郭がぼんやりした香りだと思う。ぼーっとしているというか。甘いの?甘くないの?どっちなの!はっきりして!と叱り飛ばしたくなるような、そんなぼんやりした香り。そこがぼくには物足りないかなぁ。





