
異国の地で自分の居場所を考える
DATA
Name:L'Ibasho(イバショ)
Brand:Maison de L'Asie(メゾンドラズィ)
Lauched 2025
Perfumer:Antoine Lie
75ml ¥55,990
My Episode
自分のいるべき場所は一体どこなのだろうか?日本を離れているからこそわかることもある。旅をするのは、自分の居場所の再確認なのかもしれない。
シンガポール発のブランドMaison de L'Asie メゾンドラズィは、今年日本に上陸したばかりのブランドだ。シンガポールのブランドというのは珍しいし、ぼくの好きなインドネシアやタイをイメージした香りがあるというので、非常に気になっていた。
伊勢丹の1階で何度か試してみたのだが、確かにどれも南国を思わせる香りで非常にユニークだったので、いつか買おう買おうと思いつつ、昨今の香水の価格高騰から、まだ購入出来ないでいる。
さて、そんなメゾンドラズィから、サロパ限定の香りが出るというので、発売前に売り場に行って試してみた。
Guns of Sakura
L'Ibasho
といういずれも日本をモチーフにしたという香りが出たので、どちらも試したのだが、Guns of Sakuraはぼくの苦手なメタリックが前面に出ていて、鼻が拒否反応を示したので却下。(でもサロパではこちらが完売したらしい)
もう一方のL'IBASHOはその正反対で、温かみのある甘い香りで、こちらの方がぐっとつけやすいと感じてすぐにこちらを予約した。
そして、サロパでも購入前に試したのだが、やはり、良い。トップから暖かいナッティな香りがして、ほっこりした雰囲気が自分の肌から漂ってくるのだ。ぼくは基本的に重い香りが好きなのだが、甘さがないと物足りなさを感じてしまう。そういう意味でも、このL'IBASHOは甘さも感じる乾いた香りがして、非常に良い。
ところが、この香りの面白いところは、その甘さの中に、ちょっと苦さを感じるところ。何かを炒った時に発するような香り。本当にちょっとだけなのだが、そんな感じがするのである。
これはとくに秋から冬にかけて大活躍してくれるだろう。パウダリーな感じもするので湿気対策として、除湿香水で使えそうな気もするが、ちょっとそれにしては甘いかなという印象。

NOTES
Top notes:Japanese Cherry Blossom, Turkish Rose,Cherry
Middle notes:Rice,Ink
Base notes:Orris, Talc,Patchouli
絶対にナッティな成分(ヘーゼルナッツなど)が入っているかと思ったら、公にされている情報の中には入っていなくて驚いた。恐らくライスとかタルクがその役割を果たしているのだろう。そして、ぼくがこの香りに惹かれたのは「Ink」なのかもしれない。この場合墨を差すことが多いのだが、東洋的なイメージを形作るのに必要な成分なのだろう。
My Evalution
★★★★
とにかく優しくて甘い香りに飢えている人には最適。最近ちょっとぼくも重い香りばかりをつけていて、鼻が疲れ気味だったから、こういう優しい香りに癒されたくなった。
