第411夜 Oud Stallion

種馬の中に潜むかすかな甘さ

 

DATA

Name: Oud Maracujá
Brand:Maison Crivelli(メゾンクリヴェリ))
Lauched in 2023
Perfumer:Jordi Fernández
伊勢丹サロンドパルファン2024限定

My Episode

ここ数年、ウードの認知度が少しずつではあるが、上がってきているような気がする。
まさか、この千一夜物語の影響だとは思わないが、徐々に香料としてのウードの存在が認められるようになってきたのだろうか?
それを実感することができるのが、年に一度伊勢丹新宿店にて行われるサロンドパルファンという香水の祭典である。
通称サロパは、国内外の様々な香水ブランドが一同に介して、様々な角度から香水を楽しめるようになっているのだが、その目玉となるのが、イベント限定の香りだったり、先行発売となる香りだったりする。
そこにウード系の香水が入ることが多くなってきたのだ。2023年のサロパでも、いろんなブランドからウード系の香水が限定で入ってきて、ぼくは狂喜乱舞したのだが、2024年はさすがにもうネタ切れだろう?などと油断していたら、まぁ、これがまたいろんなウードがウドウドと発売されたんである。しかも限定で!この限定っていうのが本当に曲者。
まぁ、確かに、一応日本でもウードの認知度は高まってきたとはいえ、さすがに定番品にするには、勇気が必要な香料ではある。だからこその、サロパ限定なのだろう。香水フリークだったら飛びつくだろうというようなブランドの算段というのもあるのかもしれない。そして、それにまんまと引っ掛かってしまうぼくのようなマニアもいるってわけ。
さて、そんな2024年のサロパで限定で出たのが、「Oud Stallion」である。2023年には「Oud Maracujá」がサロパで限定で出たので、恐らくこのあたりがくるんじゃないかと期待していたので、それを知った時は「ありがとう!ブルーベル様!」って本気で思った。
さて、サロパで早速試した「Oud Stallion」は期待通りのウード系香水だった。
トップからレザーの香りがしっかりとして、もちろん、そこにウードっぽさもある。そして、ぼくが何よりも嬉しかったのは、ちょっとフルーティーな甘さがあるからだ。
しかも、それがウードとレザー後ろに隠れている。隠れているけど、思わず見えちゃった、的な感じで甘さが潜んでいるんである。
そこがこの香水の一番の魅力だろう。
ちなみに、Stallionとは、種馬のこと。だから、このレザー感は馬に載せる鞍のイメージなのだろうか。
さらに、それがアニマル寄りにならずに、甘さが伴っていることにぼくは感動すら覚えた。
だって、これもまたみずみずしさを感じられるウードなんだもん。
調香師は一昨日からご紹介しているJordi Fernández。彼はこういう瑞々しい雰囲気を作り出すのが得意なのかもしれない。昼間はちょっとつけるつもりにならないが、例えば夏の夜なんかにこれをまとって出かけると、ちょっと蒸し暑さを味方につけることができるんじゃないだろうか。
ベタベタした重いだけのウード&レザーじゃなくて、みずみずしさが夏の夜をしっかりと演出してくれるような気がする。

NOTES

Top notes:Saffron, Cardamom, Indonesian Nutmeg
Middle notes:Jasmine, Osmanthus, Turkish Rose
Base notes:Agarwood (Oud), Leather, Cedar, Tonka, Patchouli

こちらは、昨日一昨日とご紹介したウード系香水と違って、トロピカル要素は皆無だが、でも、フレッシュでジューシーな感じがするのは、トップのサフランが効いているからなのだろうか。ジャスミンもその軽さに影響しているのかもしれない。


My Evalution

★★★★★

面白いのは、ウードらしさも感じさせながら、レザーもいることもわかっているけど、でもフルーティーな甘さがあるっていうところ。

ところで、2024年にはCuir InfraRougeと、Oud Cadenzaという香りが同じ調香師で発売されているので、また限定でもいいから、ぜひ日本でも取り扱って欲しい。ブルーベルさん、期待していますよ!