第471夜 Erotikon

チェコでチョコをちょこっと食べて

 

DATA

Name:Erotikon(エロティコン)
Brand:Pigmentarium
Lauched 2019
Perfumer:Jakub F. Hiermann
10ml ¥12,100

My Episode

気づいたら、ぼくは次の目的地であるチェコの喫茶店でおいしいチョコレートを食べていた。抗いがたい魅力の甘い香りはぼくを惑わせる。

EDIT(h)のオーナーである葛和さんとは数年前からのお付き合いなのだが、実はEDIT(h)の香水ってぼくにとってはどれも優し過ぎて、あまり持っていない。そのことは葛和さんも良くご存じで、「ケンさんにはうちのはちょっとまだまだなんだよね」と言われて、そのたびに、「早く重いのを作ってよ」ってお願いしていた。
ところが、そんな葛和さんが世界の香水の展示会などで知り合ったブランドを日本に引き連れてきたのが昨年のサロンドパルファンだった。
でも、その時ぼくは遠目で見ているだけで、きっとまた日本人向けの優しい香りばっかりなんでしょ?と思ってあまり関心を持つことはしなかった。
昨年のサロパは、自分の追い求めている重い香りがたくさんあったので、それだけでお腹いっぱいになってしまって、他のブランドを回る余裕がなかったというのもある。
しかし、今年、葛和さんにお会いした時に「ケンさんに認めてもらえるようなブランドを連れてきましたよ」と紹介されたのがチェコのピグメンタリウムというブランドだ。
実際に試してみたら、これがまた確かになかなかユニークなのである。
特にぼくが最初に気になったのが「EROTIKON」という香り。チョコレートの香りがベースにあるグルマン系なのだが、ベタベタした感じではなく、もっとすっきりと楽しめる構成になっている。
独特の酸味というか、すっきり感があって、そこがこの香水の個性なのだろう。
なるほど、葛和さん、なかなかやるじゃない(でもEDIT(h)でもぼく好みのガツンとしたのを作ってよ!笑笑)
しかも、フルボトルではなく10mlもあるので、まずはこれでたっぷりとお試しして、さらに追い香水したかったらフルボトルにしようと思っている。

NOTES

Top notes:Chocolate, Ginger, Pink Pepper
Middle notes:Vanilla, Tonka Bean
Base notes:Patchouli, Sandalwood, Amber, Musk

トップからのチョコレートだが、ジンジャーやピンクペッパーによってベタベタ感が少ないのだろう。程よい甘さは少し煙たさも伴っていて、それはベースのアンバーによるものだとわかる。
個性的でありながらも、奇をてらっていないところも好感が持てる。

My Evalution

★★★★

グルマンをつけたいけど、そんなにベタっとしたのではなく、すっきりとしたグルマンがいいというような時にこれは良いだろう。例えば誰かと一緒に食事に行くときに最適かも。