第253夜 Obscuratio 25 

クリーミーなパチョリの香り

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DATA

Name:Obscuratio 25 (オブスキュラシオ)
Brand:L'Artisan Parfumeur
Lauched in 2021
Perfumer: Daphne Bugey
75ml ¥30,360

My Episode

ラルチザンパフュームの日本での代理店が変わり、大好きで毎週のように通っていた表参道の店舗が閉店してから、しばらくラルチザンパフュームからは鼻が遠のいていた。
実際、日本からはどんどん好きな香りがなくなっていったし、新作も全然面白くなくて、もう、ぼくにとってのラルチザンは大好きだった頃のラルチザンとは変わってしまったという印象だった。
しかし、最近になってちょっとラルチザンも方向性が変わったような気配を感じた。何でそれを感じたのかと言うと、本国のサイトに登録しているメルマガを読んで思ったのだ。
ぼくは香水というのはボトルやパッケージも含めてその香りの世界を表現していると思っているのだが、ちょっと定番の香水とは違うボトルが発売されたのだ。
それがダフネ・ブジュという調香師が手掛けているこのシリーズ。
このシリーズは、「ラ ボタニック コレクション」と呼ばれるコレクションで、「夜の帳が下りた後に目覚める神秘的な植物に隠された秘密」というのがテーマになっている。
全部で6つの香りからなるのだが、ぼくがその中でも気に入ったのは3本ある。
この香りが日本に上陸したのは昨年のサロンド・パルファンの時だった。
すでにぼくはインターネットで一本だけ注文していたのだが、サロンド・パルファンで気になっていた残りの二本を購入した。そのうちの一本がこの香りだった。
ベースにはパチョリの香りがするのだが、その上に感じるのが甘い重めの香り。それは調香を見てみると、どうやらそれはバニラらしい。パチョリの土臭さのようなものが、バニラと、さらにトップのイランイランで薄まっていて、実に面白い香りに仕上がっている。
ちなみに、「オブスキュラシオ」とは、ラテン語で「暗がり」という意味。

NOTES

Top Note:Ylang-Ylang
Middle Note:Bourbon Vanilla
Base Note:Patchouli

明かされている香料はこの三種類なのだが、それらの香りが絶妙なバランスで組み合わさって、この摩訶不思議な香りになるのだろう。

My Evalution

★★★★
少しユニークな香りなのだが、果たしてこれはどういう場面につけていけるだろう?と考えてしまう。アロマティックな側面もあるので、自分一人の時間で使うことになりそうな気もする。