第298夜 Tonkade

華やかな甘さを纏いたい時は

 

DATA

Name:Tonkade(トンカード)
Brand:Laboratorio Olfattivo(ラボラトリオ オルファティーボ) 
Lauched in 2020
Perfumer: Marie Duchêne
30ml ¥12,100

My Episode

トンカビーンズという香料のことを初めて意識するようになったのは、ラルチザン・パフュームの香水に出会ってからだ。
ラルチザンはぼくにとっては、ニッチフレグランスと出会うきかっけとなったブランドで、今でも大好きなブランドの一つなのだが、調香師のことを意識するようになったのも、ラルチザン・パフュームと出会ってからのことだった。
ラルチザンで数多くの名香を作り出した香水業界の奇才と呼ばれるベルトラン・ドゥショフールという調香師がいる。彼はぼくの好みの香水を数多く手がけているのだが、その彼が良く使っていた香料の一つにこのトンカビーンずがあるのだ。
トンカビーンズはとても甘いグルマン系の香りで、ヴァニラに近い香りだとぼくは認識している。
といっても、実際にトンカビーンズを試したことがないので、いつか試してみたいとは思っているのだが。
甘いグルマン系の香りは大好きで、ヴァニラとかトンカビーンズのような香料にも非常に興味はあるのだが、なんせ、ぼくはウードで手一杯で、その次にアンバーだのパチョリだのレザーだのシナモンだのと、集めたい香料が行列をなして待っているので、できるだけトンカビーンズやバニラなどは意識して集めないようにしようとは思っている。ぼく以外にもきっと集めている人はたくさんいるだろうし…ね。
しかし、NOSE SHOPの夏前の値上げの情報を聞いてお店に行って気になっていたものを試した中にこの「トンカード」が入っていたのだ。
実際に肌に載せてみると、本当にこってりとした甘さで、さらにその奥にひそかに甘さを伴ったスパイスも潜んでいて、まさにぼく好みの香りであることを改めて認識し、30mlだったらこれからも使うだろうなと思ってお迎えしたんである。
グルマン系の甘さもさることながら、ちょっとフローラルな感じもして、フローラル系が好きな人にもこの香りは受け入れられるのではないかと思う。ぼくはどちらかというとフローラルは苦手なのだが、この「トンカーダ」の場合は、トンカ&バニラ系の甘さの方が勝っているので、許容範囲。
これからどんどん寒くなってくるので、こういう香りにせめて鼻腔だけでも温めて欲しいなと思っている。

NOTES

Top notes:Tonka Bean, Dried Fruits, Cardamom, Neroli
Middle notes:Vanilla, Cashmeran, Patchouli, Atlas Cedar
Base notes:Tonka Bean, Vanilla, Incense, Musk, Amberwood

トンカと、ドライフルーツと、ヴァニラがトップとベースに入っているんだから、甘くないはずがない!恐らくかすかなスパイス感はカルダモンやネロリといったハーバル系の香りが要因かもしれない。

My Evalution

★★★★

夏につけると、ちょっとtoo muchになってしまいそうだが、秋冬には積極的に使いたい香り。フェミニンすぎないので、男性にも受け入れられる甘さだと思う。