木の香りに癒されて

DATA
Name:Il Était Un Bois(イルエテアンボア)
Brand:L'Artisan Parfumeur(ラルチザンパフューマー)
Lauched 2024
Perfumer: Caroline Dumur
My Episode
昨年の12月にラルチザンパフューマーから発売されたアドベントカレンダーには、まだ日本では発売されていない新作の香水も入っていたのだが、このIl Était Un Boisがその1本だった。その時からぼくはこの香りがとにかく好きで、ずっと楽しみに発売を待っていたのである。
初めてこの香りを肌に載せた時に思ったのが同じくラルチザンでジャンクロードエレナが調香した「ボアファリヌ(Bois Farine)」だった。実はこのボアファリヌ、最初ぼくには物足りないと思っていたのに、さすがエレナだけあって、どんどん好きになり、今でも愛用するほど大好きな香りなのだが、タイトルからして「BOIS(森)」という言葉が入っていて、共通点があるのだ。つまり、どちらも木の香りということ。
乾いた木の香りが肌にすっとなじみ、それが全身を包んでくれるような感覚はまったく同じ。
ボアファリヌに関しては今までちゃんとレビューを書いていないので、それは後日きちんとまとめるとして、今日ご紹介するのは、このIl Était Un Boisだ。
Il Était Un Boisを調べてみたら、直訳すると「そこにはひとつの森があった」なのだが、これは実はフランスの童話の定番フレーズ「Il était une fois(むかしむかしあるところに…)」をもじった言葉なのである。
それを聴くとなるほど、と思うのは、どこかノスタルジックな懐かしい感情が沸いて来るから。
どこかでかいだことのある匂い。知っている香り、というのが第一印象。
そして、包まれる感がものすごく強い。
香水というのは、上から降って来るような陽ざしを思わせる香りもあれば、内側から外に向けて香るもの、あるいは下から突き上げるような香りなど、香りの素がどこにあるのかが想像できるものが多いのだが、これは、とにかく全身を包んでくれるような香りなのである。
ぼくが香水を纏う時は、シャワーを浴びた後、お風呂から出た後に下着をつけただけの状態で、両腕、デコルテ、背中、最後の仕上げに頭上に吹き付けるのであるが、(特にデコルテだけは多めにつけるようにしている。自分が一番感じられるのがデコルテからの香りだから)Il Était Un Boisは、吹き付けた途端に、すぐに全身を包んでくれるようなそんな錯覚に陥りながら服を着ることになる。
守られている感が強いのである。
今日は一日、この香りを纏って、何かあったらすぐに癒してもらう、というような気持ちにさせてくれるのがこの香りなのだ。
エレナのボアファリヌの方は冬に纏うと、セーターに包まれたようなそんな気持になるのだが、こちらの香りは冬限定ではなく、夏でも、それこそ除湿香水として活躍してくれるんじゃないかって思っている。

NOTES
Buckwheat, Vetiver, Cedarwood
Buckwheatとは、ソバのことなのだが、ソバを香料に使っているって珍しいと思う。そして、こんな香りになるのだ!とちょっとびっくりした。上の情報は、ぼくがいつもお世話になっているFRAGRANTICAに載っている情報なのだが、他のサイトによると、ピンクペッパーや、ウコンの葉なんかも入っていると思われる。
My Evalution
★★★★★
これは文句なしの星5つ!オールシーズン使うことができるし、鼻がちょっと疲れているけど、無香水なのはちょっと嫌だなっていう時でもこれをサッと纏ってみるのも良いだろう。軽い香りかと思いきや、オードパルファムなので、意外にも持続性があり、添寝香水として纏うと、翌朝までしっかりと肌に残っている。とにかく多くの人に試してもらいたい香りのひとつだ。
調香師のCaroline Dumurは初めて聞く名前なのだが、キリアンやドルセーなどでも調香しているようで、ちょっと試してみたくなった。
