第478夜 Abyssae 33

冬の薔薇の棘の痛みを感じて

DATA

Name:Abyssae 33(アビサエ)
Brand:L'Artisan Parfumeur(ラルチザンパフューマー)
Lauched 2022
Perfumer: Daphné Bugey

My Episode

バラといえば、旬の時期は基本的に6月頃。風の中に夏の気配が入り混じる時期の花という印象があり、それに伴って薔薇の香りも旬は初夏から始まるような気がする。
ぼくが香水を買う時は、結構季節感も大事にしていて、例えばレザーのような重い香りは基本的に冬にお迎えすることがあるけど、例外的にフルーティーなCuir Gernatなんかは夏の時期でも纏えるレザー香水だから、まだ暑い時期にお迎えしたりした。
今回ご紹介する「アビサエ」は基本的に薔薇の香水なのだが、これが不思議なことに夏の暑さにはめっぽう弱い気がする(あくまでもぼくの肌の上の話ですので、念のため)。
バラの香りがメインというよりも、むしろそのバラに潜んでいるスパイシーな棘が感じられるんである。ところが、高温だとそのせっかくのスパイスが綺麗に香らない。潰れちゃう感じがする。
そう、この香水のメインとなるのは、バラではなく、ユーカリなんである。ユーカリは基本的にすっとした清涼感をもたらす香りなのであるが、それが薔薇の香りとともに感じられると、非常にユニークな香りへと変化する。
だから、冬の方がより凛としたユーカリが感じられると同時にバラの香りがその奥に潜んでいて、なんとも魅惑的な香りに仕上がる。
バラっていうと、どうしてもフェミニンな印象があるのだが、このアビサエに関してはまったくフェミニンではない。むしろ野性味すら感じられて、実におもしろい。
昨年の6月に同じくラルチザンのダフネ・ブジュによるアルカナロサを購入したが、その時に感じたスパイスとはまったく違うスパイス。アルカナロサはウッディを感じるスパイスなのだが、アビサエはウッディというよりもむしろすっきりとしたハーバルといったところだろうか。同じバラをモチーフにしていてもこんなにも違うのかとびっくりしてしまう。
だから、アルカナロサは夏の薔薇、アビサエは冬の薔薇みたいな感じで使い分けるのも面白いんじゃないだろうか。

さて、ぼくが持っているラルチザンパフューマーの薔薇香水、廃番商品も含めると全6種類になったので、ここでちょっと過去の記事をまとめてみたい。

 

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

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そして、今回のAbbyssae 33

となる。薔薇香水そんなに得意というほどではないんだけど、ラルチザンの薔薇香水はどれも個性的で、やっぱりラルチザンは他のブランドとはまったく違うブランドだなと思うので、それぞれの個性を感じながら使い分けたいと思う。

NOTES

Eucalyptus, Damask Rose, Cashmeran, Fig

ダフネ・ブジュの手掛けたボタニックシリーズのアルカナロサと比べるとすっきりとした感じが強いのだが、よりそのすっきり感を得たいと思ったら、湿度の低い冬の時期がベストのような気がするので、11月ぐらいにまたきちんと纏って追記のレポートをしたいところ。Figが入っているけど、ぼくの肌ではそんなにフィグフィグしていない。人によってはフィグ独特の甘さのあるクリーミーさが出る人もいるのではないだろうか。

My Evalution

★★★

たまたま今の時期(5月)にレビューを書いてしまったので、今一つこの香りの良さがわからないのかもしれないけど、一応ファーストインプレッションということで、少し低めの評価。これが冬になったら変わるかもしれないので、暫定的ってことで。