第284夜 1000

1000回もお前とこうしていたい?

 

DATA

Name:1000 (ミル)
Brand:Jean Patou (ジャンパトゥ)
Lauched in 1972
Perfumer: Jean Kerleo
日本廃盤?

My Episode

世界で一番高い香水と言われるジャンパトゥの「1000」は、山田詠美ファンの間ではお馴染みの香水。
彼女の「放課後の音符」に登場する香水なのです。
しかし、残念ながら作品に描かれているのはオードパルファムではなく、パルファムの方で、現在ネットなどで入手できるオードパルファムとはどうやら香りが少し異なっている模様。(ご本人に確認済)
でも、やっぱり詠美ファンとしては欲しいわけじゃないですか。
というわけで、ネットで取り寄せました。残念ながら今は日本では正規のルートでは入手できないようなので。
そんな「1000」を肌に載せての第一印象は、「甘いおふくろの香り」である。
「放課後の音符」でも主人公の亡くなった母親が愛用していた香水が「1000」という設定で登場し、物語において大切な役割を果たしているのだが、実際に肌に載せても非常にフェミニンな香り。
でも、そのフェミニンさは若いキャピキャピしたフワフワなフェミニンじゃなくて、もっとマダム感の漂う、しっかりとしたフェミニンさがあるのだ。
いわゆるシプレ―系とでも言おうか。
濃厚で、上品で、エレガントな香り。
恐らく、パルファムだともっとそのエレガントさが強く出るのかなという感じがする。
でも、やっぱりぼくには「おふくろさんよby森進一」的な香りの代表としてこの「1000」は記憶として鼻腔に記録されることになるだろう。


NOTES

Top notes:Osmanthus, Violet, Apricot
Middle notes:Rose, Jasmine, Geranium, Lily-of-the-Valley
Base notes:Sandalwood, Patchouli, Oak.

トップのオスマンサスから、ミドルのローズ、ラストのパチョリ、オークという流れがシプレ―を思わせる香りに非常に近い。
好きな人は大好きなんだろうなぁ。

My Evalution

★★

詠美さんの小説に出てくるからといって、ぼくが好きになるかならないかはまた別の問題!ということで、この香りはぼく自身はあまりつけることはないだろうなと思って星2つ。「Mitsuko」が好きな母にプレゼントしちゃおうかなぁ。あまり外出する機会がなくなってしまった母だけど。