第326夜 1889 Moulin Rouge

乾いた香りが心地よい

 

DATA

Name:1889 Moulin Rouge(1889|ムーランルージュ
Brand:Histoires de Parfums(イストワールドゥパルファン)
Lauched in 2010
Perfumer:unknown
15ml ¥6,380


My Episode

昨日に引き続き、Histoires de Parfumsの香水。
イストワールドゥパルファンの香水の面白いところは、そのタイトル。その香水のモチーフとなった年代が香水の名前になっているのだ。
1899というのはヘミングウェイの生まれた年だし、1740というのは、マルキ・ド・サドの生まれた年だ。
では、今日ご紹介する「ムーラン・ルージュ」は、1889年にパリのモンマルトルに誕生したキャバレーである。ムーラン・ルージュとは、赤い風車という意味で、屋根の上に赤い風車があるらしい。
だから、パッケージも赤なのだ。
さて、こちらの香り、最初ぼくは非常に懐かしい感じがした。
どこかでかいだことがあるのだ。
鼻腔がはっきりとそれを覚えている。
そして鼻毛に吸着された香りから記憶を辿ってみたら、ある香水にたどり着いた。それがラルチザンパフュームの「コードダムール」という香りだ。
それは、とてもソルティな香りなのだが、少し乾いた感じがして、そんなところが不思議な魅力だった。
そのふたつに何か共通点があるかと思って調べてみたのだが、面白いほどに、どちらにも共通する香料がないのが面白い。
でも、独特のカサカサした乾いた感じがするのは、なぜだろうか?
でも、いずれにしても、ぼくの好きな香りであることは変わりない。
ぼくの肌は冬では乾燥知らずで、どちらかというと常に潤っている(そういう肌質らしい)ので、このくらい乾いた香りを纏った方が肌に馴染むような気がする。


NOTES

Top notes:Plum, Cinnamon, Tangerine
Middle notes:Tincture of rose, Wormwood
Base notes:Iris, Musk, Patchouli

カサカサの乾いた香りがいったいどの香料によるものなのか、その正体がつかむことができない。でも、あまりそういう深いことは追及せずに、純粋にこのカサカサを楽しむのが良いだろう。そして、これは湿度の高い夏でも大活躍してくれそうだから楽しみだ。

My Evalution

★★★★

乾いた香りの中にシナモンの甘さを感じて、そこがぼくは好きだ。