第325夜 Veni

ジューシーな甘さと深さとスパイスと

 

DATA

Name:Veni 
Brand:Histoires de Parfums
Lauched in 2012
Perfumer:unknown
日本販売終了


My Episode

Histoires de Parfumsは昨年、渋谷のNOSE SHOPにてポップアップイベントが行われ、その時に足しげく通い、いろいろな香りを試し、気になったものは片っ端から集めるほど好きになったブランドだ。
パッケージも本棚に並べたくなるような仕様で、ポップだし、ボトルも一目でイストワールだとわかるほど個性的。
それでいながら、比較的手に入れやすい香りというのも集めたくなる要因だった。
その中の一本が今日ご紹介するVENIだ。このブログを書くにあたって、日本での販売価格を調べようと思ったら、すでに日本では販売終了になった模様で、とりあえず手に入れておいて良かったと思った。(Edithion Rareとなっているから、元々レアな香水なのかもしれない)
それほど気に入った香りだ。
この香りの面白いところは、トップは非常にジューシーで甘いのに、だんだんとミドルからラストになってくると獣臭がしてくるからだ。ちょっと癖のある香りが、トップの甘さを伴いながら立ち昇ってくる。その変化を楽しむのがこの香水の楽しみ方だろう。
獣臭いといっても、それは革のような獣臭さではなく、どこかちょっと甘く湿った雰囲気も感じられる獣臭さだ。
夏につけると、その獣臭さが生臭く感じられるかもしれないが、空気が乾燥している冬の時期は気持ちよく感じられるだろう。


NOTES

Top notes:Cardamom, Cinnamon, Lavender, Galbanum
Middle notes:Saffron, Guaiac Wood, Tagetes
Base notes:Ambergris, Caramel, Vanilla, Patchouli, Benzoin, Musk, Oakmoss

ミドルからのアニマリックな香りはアンバーグリスによるものだろう。しかし、それほど獣臭いとは思わないのは、ヴァニラやキャラメルといった甘さも感じられるから。

My Evalution

★★★

このアニマリックさをどこまで許容できるかでこの香水のその人の評価が決まると思う。そんなことも楽しみながらこの香水と付き合っていきたい。