第192夜 Un Poivre

すっきりとした胡椒の香り

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DATA

Name: Un Poivre (アン・ポワブル)
Brand: Obvious
Lauched in 2020
Perfumer: Anne-Sophie Behaghel, Amelie Bourgeois
100ml ¥17,600

My Episode

白いTシャツに似合う香水。
というコンセプトのブランド、オブビアスは2020年に誕生したばかりのニッチフレグランスブランドだ。
比較的お求めやすい価格帯だし、手掛けている二人の調香師は他のブランドでもぼく好みの香りを作り出している人たちなので、ぼくは今ものすごく注目しているブランドだ。
現在7種類の香水が出ているのだが、なんとぼくはそのうちの4種類を購入してしまったほど気に入った。
今日ご紹介する「アン・ポワブル」もそんな一本。
ポワブルといえば、つい最近もルラボのポワブルについて書いたばかりだが、ぼくの気になっている香料の一つだ。
この「アン・ポワブル」の第一印象はというと、ぼくの大嫌いな「透明感」という言葉を使う人は多いだろうなと思わせる雰囲気を持っている。
とにかく香りがクリアなのだ。
それまでぼくが体験してきたポワブルとはまったく違う。
甘さもあるんだけど、もっと瑞々しい雰囲気。
それがスパイスを見事に表現している。
ただ、ミドルからラストにかけては、ちょっとオゾニックな雰囲気が出てくる。このオゾニックな香りというのは非常に表現が難しいのだが、冷たい空気のような感覚とでも言おうか。
ぼくは実はこの香りは基本的に苦手なのだが(ちょっとメタルで冷ややか過ぎる感覚なので)、この「アン・ポワブル」のラストはそれほどキンキンな感じではないので、すんなりと受け入れられる。
香りそのものは軽いけど、でもじっくりと付き合いたいと思わせる香水だ。

Notes

Top notes: Black Pepper, Pink Pepper, Caraway
Middle notes: Violet Leaf, Ginger, Ceylon Cinnamon
Base notes: Amyris, Haitian Vetiver

トップの二種類のペッパーがこの「透明感」を演出しているのだろう。
シナモンの甘さはそれほど強くないが、かすかに感じられる。

My Evalution

★★★★

他のポワブル系香水と比較すると控えめではあるけど、逆に胡椒が苦手という人は試してみると良いかもしれない。