第225夜 Desired
芯のある華やかな香り
DATA
Name:Desired (デザイヤード)
Brand:Elisire(エリザイア)
Lauched in 2017
Perfumer: Philippine Courtière
30ml ¥28,600
My Episode
ニッチフレグランスブランドの裾野を広げているという意味で、全国展開をしているNOSE SHOPの役割は非常に大きいとぼくは思っている。
このお店がなかったら、ぼくは世界中にこんなに素晴らしいブランドがあるなんて知らなかっただろうし、試すこともできなかっただろう。
だから、2年前に初めてNOSE SHOPを訪れてから、ずっとネットをチェックしたり、店頭に足しげく通ったり(主に銀座店と新宿店)している。
ネットで検索する時はかならず「oud」で検索をするようにしている。そうすると、新作も含めて、NOSE SHOPで取り扱っているウード系の香水がすべてヒットするのだ。
もちろん、それらのすべてが良いとは限らない。
中には、試してみたけど、やっぱりそんなウードって感じじゃないな、という香りはある。
ただ、やはり一応の目安にはなるのだ。
だから、定期的にウードチェックはするようにしているし、内容を見て気になる香りは次回、お店に行った時のお試し候補に挙げている。
しかしながら、ぼくは名前を覚える力がまったくないので、いつもなんだかうろ覚え。
年末に銀座店に遊びに行った時も、名前を憶えていなくて「ほらほら、金色のピカピカしたボトルのウード」という感じでお店の人に説明をして、それを出してもらった。
それがこのデザイヤードだ。これはね、香料を見て、恐らく良い香りだろうなと思っていた。
クローブにバニラにアンバーだぜ。
絶対にぼくの好きに決まってる。
まずはフラスコで試してみたら、もう、これはやばい!ってなった。
さらにムエットに載せてもらって、そのやばいの確信をした。
本当に、やばい。
肌に載せてみると、輪をかけてやばかった。
どちらかというと、ウードは背後に控えている感じで、メインとなるのはスパイス。でもそのスパイスもピリッとしているだけじゃない。甘さがあるのだ。
ぼくは何度も書いているけれども、甘さとピリ辛さのバランスが取れた香りが好き。
そして、さらにアンバー系のスモーキーさが肌の上で香り立つ。
金ぴかのボトルにぴったりと合ったゴージャスさが漂う香りなんである。
でも、お値段もゴージャスでして。
たったの30mlで2諭吉越え。
まぁ、それだけの価値のある香りだと思うので、あっさりとお迎えしましたけどね。
NOTES
Top notes:Saffron, Cumin, Clove, Bergamot
Middle notes:Virginia Cedar, Atlas Cedar, Sandalwood, Jasmine Sambac, Carnation
Base notes:Bourbon Vanilla, Agarwood (Oud), Guaiac Wood, Amber, Tonka Bean, Labdanum, Patchouli
この華やかさは、きっとベースの重い香りに支えられたものなんだろうな、ということがこの香りの構成を見れば一鼻瞭然。華やかっていうと、ついつい表面的な煌びやかな香りばかりに注鼻しがちだが、この香りは非常に深みがある。成金的煌びやかさとは無縁の、もっとどっしりとした芯のある煌びやかさ。本物のセレブっていうのはこういうことを言うんだろうな、っていう感じだろうか。
My Evalution
★★★★★
文句なしの五つ星。あぁ、こういう香りだよ、ぼくが好きなのは。としみじみと、纏うたびに思うことになるだろう。勝手まだ一ヶ月ちょっとしか経っていないけど、リピート決定の香りである。