第299夜 Nerosa

ローズとウードとサフランの王道競演作

 

DATA

Name:Nerosa(ネローザ)
Brand:Laboratorio Olfattivo(ラボラトリオ オルファティーボ) 
Lauched in 2019
Perfumer: David Maruitte
30ml ¥12,100

My Episode

これもNOSE SHOPの夏の値上げ前に駆け込みで購入したうちの一本。
ウード系の香水を探しているという話をスタッフにすると、必ずといって良いほど勧められたのがこの「ネローザ」である。そして、そのたびにぼくは香りを試すのだが、ずっと買わないでいた。なぜなら、「ありがちの香り」だったから。香料の表示を見なくてもすぐに「ウードとローズとサフランが入っているでしょ?」ってわかってしまうんだもの。
いわゆる王道の香水なのだ。
わざわざこのイタリアで生まれた嗅覚の実験室という名前のブランドのこの手の香りを買う必要はないと思っていて、ずっと保留にしていたのだ。
しかし、値上げとなると話は別。
だって、何度も何度も店員さんが推してくるわけだから、いわば、この香りはNOSE SHOPにおけるウードの代表格かもしれないのだ。しかもぼくの苦手なグリーンの要素は皆無。だとしたら、もうこれはお迎えするしかないではないか…。
似たような香りはあるけれども、まったく同じ香料というわけでもなさそうだし、だったらアーカイブという意味でも所有しておく必要はあるだろう、自称ウード研究家なのだから。
という理由でお迎えしてしまったのだが…。
やはり何度肌に載せても、王道感は薄まらない。
もう、ローズ、ウード、サフランの王道から一切外れる感じはしないのだ。
まぁ、他のものと実際に比較することになったら、きっと出番はあるかもしれないが、それまではしばらく棚の奥でひっそりと出番を待っていて欲しいなと思った。

NOTES

Top notes:Saffron, Guaiac Wood, Nutmeg, Labdanum, Cloves
Middle notes:Rose, Geranium, Ylang-Ylang
Base notes:Agarwood (Oud), Elemi, Leather, Vetiver, Cypriol Oil or Nagarmotha, Birch Leaf, Sandalwood, Cedar, Benzoin, Amber, Patchouli, Castoreum

意外にも香料の種類が多くてびっくりする。こんなに入っているのっ⁉と驚いてしまった。
レザーとかアンバー、パチョリといった重い香りもあるが、やっぱりなんだかぼくにはそこの重さは感じられず、ただひたすらにサフランのスパイスがローズとウードとともに鼻腔をくすぐるだけなんである。


My Evalution

★★★

ブラインドバイではなく、実際に自分が店頭で試してから納得して購入した商品が★3だと自己嫌悪に陥ってしまうが、これはアーカイブとして買ったんだから、仕方ないよね。と自分に言い聞かせている。