第222夜 AFRIKA-OLIFANT

獣と革とウードの強烈な香り

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DATA

Name:AFRIKA-OLIFANT
Brand:NISHANE(ニシャネ)
Lauched in 2015
Perfumer:  Jorge Lee
日本未発売

My Episode

ニシャネというブランドは、二年前のNOSE SHOP銀座店で初めて知ったというのはすでに書いたのだが、そのニシャネを調べてみると、まだまだ日本に入ってきていない香水が何本かあるらしい。

他のブランドでもそうなのだが、日本未入荷の理由はいくつか考えられる。一つは、薬事法などの関係で、日本では認められていない香料などが原料として使われている場合は日本で販売することができない。もう一つの理由は、単に日本人の好みに合わないというもの。

しかし、知ってしまうと、どうしても欲しいと思うもの。とくにウード系の香水に関しては、手に入れることができるものであれば手に入れたい。

そして、ついにブラインドで(香りを試すことなく)買うという冒険を犯すことになる。しかし、それが吉と出るか、凶と出るかは商品が届くまではわからない。FRAGRANTICAで香りの傾向を何となくつかむことができるものの、それだけでは想像がつかない香りもある。

今日ご紹介するニシャネの日本未発売香水もそんな香水の一つである。

たまたまSNSでニッチブランドを扱っているフランスのお店のインターナショナルシッピングが日本も対象になったという情報を得て、サイトを調べてみたら、まぁ、見たこともないような商品がずらりと並んでいた。試しに「oud」で検索をしてみると…。「まだまだぼくのであったことのないウード系香水がこんなにもあるのか!?」と狂喜乱舞してしまったんである。

そんな中でみつけたのがニシャネの「AFRIKA-OLIFANT」という香りだった。ぼくは迷わず他のウード系香水とともにカートに入れた。そのショップのすごいところは、到着が速いということ。なんと土日を挟んで、たったの5日で日本に届いたんである。

さっそく試してみた感想を一言で書くと…

臭っ

である。
太字で大文字にしなければ表現できないほどの臭さ。
今まで人生においてこんなに臭い香りを嗅いだことがあるだろうか?
っていうか、良くこんな香りを作ったね?というくらいの臭さ。

ヘビーで個性的な香りが好きなぼくが言うくらいだから、よっぽどだと自分でも思うのだが、とにかくすごい。

そして、FRAGRANTICAを改めて調べてみると、そりゃ臭いはずだわ。だって、アンバーグリス、カストロリウム、シベット、ムスクという動物系の香料が3つも入っているんだぜ。

これで動物臭がしなかったら、詐欺じゃないかっていうくらいのレベル。香料を見て、なるほど、そりゃ臭いわなと納得できたし、それを香料だけで見抜けなかった自分にも責任があるなと思ってる。

NOTES

Top notes:Myrhh, Ambergris, Olibanum, Labdanum
Middle notes:Castoreum, Leather, Civet, Agarwood (Oud)
Base notes:Synthetic Civet, Musk

アンバーグリス=マッコウクジラの結石、カストリウム=ビーバーの香嚢、シベット=ジャコウネコの腺分泌物、ムスク=ジャコウジカの香嚢…もう、これだけでどれだけアニマリックかということがわかるだろう。

My Evalution

いやはや、これはマイった。
これを日本に入れなかったNOSE SHOPさんは正解。絶対に日本じゃ売れない。でもね、こういう香りって、化けるからなぁ。ぼくの鼻の中で耐性ができて、何かの拍子に好きになってしまうことがあるのは、一昨日ご紹介したカラギョズのレビューでも書いた通り。
なので、今の段階では「★」だけど、これが「★★★」ぐらいになる可能性は否定しないでおこう。