第277夜 Équivoque

レザーとウードの穏やかな融合

 

DATA

Name:Équivoque(エキヴォーグ)
Brand:Givenchy (ジバンシイ)
Lauched in 2022
Perfumer: unknown
100ml ¥39,160

My Episode

ジバンシイのGINZA SIX店オープンに合わせて3本同時に発売されたウードの香りの中の1本。
前回も書いたが、店舗に行くまで、本当にウード系の香りが3本も一気に発売されるのか、半信半疑だった。日本ではまだまだウードの認知度が低いから、かなりの冒険なのではないかと思ったのだ。
しかし、今年はなんだかやけにウードの新作の話はきく。前述のルイ・ヴィトンもウード系を出したし、ゲランもウード系の香りを発売するという情報を得た。
日本では唯一ともいえるウード系の香りを100本以上も紹介しているこの千一夜香水物語に日本中の鼻腔が追い付いたってことなのか?などと勝手に思ってしまった。
さて、このエキヴォーグ。事前に予習しただけでは正直どんな香りかわからなかった。何となく勝手にウッディな香りなのかと思っていた。なぜなら、ファッションニュースの説明文には「ユベール・ド・ジバンシィの、複雑で多面的なキャビネットをイメージしたウッディ・スパイシー」とあったから。
でも、実際に試してみると、何ともレザリーなのだ。ぼくの肌の上では非常にレザーの香りが立つ。甘さはなくて、ただひたすらにレザー。ただ、獣臭いかというと、そういうわけでもなく、乾いた感じもして、そこが見事。
時間がたつと、少しスパイスが感じられるが、それも嫌味な感じではなく、ほのかにスパイスというところだろうか。
以前にご紹介した「INDOMPTE」もレザーとウードの組み合わせなのだが、その「INDOMPTE」が陽だとしたらこちらの「Équivoque」は陰という感じ。
どちらもとにかくバランスが良い。
そう、何度も言うが、ジバンシイのこのラ コレクション パルティキュリエのシリーズはどれもバランスが良いので、そのバランスをぜひ肌の上で感じて欲しい。

NOTES

Top:Guatemalan Cardamom
Middle:Atlas Cedar, Virginian Cedar , Guaiac Wood
Base:Agarwood(Oud)

FRAGRANTICAにはレザーの要素はまったく記載されていないのだが、確実にこの香りにはレザーが潜んでいる。それがどういう原理でそうなっているのはわからないのだけれども。

My Evalution

★★★★★

文句なしにこれも五つ星。静かな夜。一人で過ごしたい休日などに纏いたいし、外出先でも、単独行動をしている時とかにこういう香りが漂ってきたら気持ちよくなるだろうなと思う。

キャップトップはGINZA SIX店限定。ざらざらとしたデザインはレザリーな雰囲気で選んだ。