第391夜 Oud Chaco

コーヒーのような渋みを感じるウード

DATA

Name: Oud Chaco(ウードチャコ)
Brand: FUEGUIA 1833(フエギア1833)
Lauched in 2022
Perfumer:Julian Bedel
30ml ¥73,700

My Episode

昨年は、いろんなブランドからウード系の香りが続々と出て、ウードを巡る旅をしているぼくにとっては、阿鼻叫喚な一年だった。ジバンシィ、ゲラン、と比較的大きなブランドからウードシリーズが出て、もう、本当にやめて!って本気で思った。
だが、とどめを刺してくれたのが、フエギアである。
もうね、ジュリアン、何てことしてくれるのよ…と正直に思った。
フエギアは今までもウード系の香水を何本も出しているし、プーラという形でもウードシリーズを(しかも信じられないくらいの値段で)出しているが、今回はふつうの香水シリーズでウード系の香りを出しやがったのよ。
その発表会にぼくは誘われて行ったのであるが、もう、鼻がおかしくなるくらいの空間だった。
まず、その種類の多さに驚く。全部で9種類。
さらにお値段がまたびっくり!
平均すると30mlで70,000円前後。
100mlだと当然10万円を超える。
もう、それだけでお鼻いっぱい!(笑)


NOTES

フエギアの面白いところは、一般的な香水の概念とはまったく異なるところ。普通はトップノート、ミドルノート、ベースノートというように、香りの段階を踏んで香りの内容が解るようになっているのだが、特にこのウードのシリーズではそれは明かされていない。本当に、もう感覚的な香りなんだなということがわかる。

My Evalution

★★★★
このウードシリーズは非常に難しい香りである。ウード!すごい!大好き!とすぐに飛びつくことができない。まぁ、値段的なこともあるのだが、香りそのものも複雑。まず、言えるのは外に気軽につけて出られないということ。
そんな風にして消費したくないんである。
普通にこの香りを嗅いだら、知らない人だったら「臭い」となるかもしれない。
本当にこの香りの価値を解る人にしか香らせたくない。
だから、ぼくはこのウードシリーズは家の中で、一人で過ごす時にじっくりと向き合おうと思っている。