第292夜 Pardon

渋さの中に隠された甘さ

DATA

Name:Pardon 
Brand:Nasomatt
Lauched in 2011
Perfumer: Alessandro Gualtieri
30ml ¥20,900

My Episode

NOSE SHOPはニッチフレグランスが定期的に入荷するお店なので、毎日のようにわくわくしながらのぞいている。
ウード好きのぼくは検索画面で「ウード」とか「アガーウッド」と入れて、ヒットした香水に関しては、くまなく調べまくり、FRAGRANTICAでも検索をして、その内容を確認するようにしている。
ところが、NOSE SHOPのサイトにも詳しい調香が載っていない香水がある。そういう香水に関しては、いくら香料を検索しても出てこない。そんな中に実はひっそりとウード系の香水があるから、侮れない。
この「Pardon」もそんなウード系の香水だった。
たまたま値上げ前に丸の内のNOSE SHOPに行った時に、ウード好きだという話をしたら、スタッフが教えてくれたのがこの香りだった。
検索ではヒットしなかったので、ノーマークだったのだが、実際にムエットを試してみたら、確かにウードのような独特の深いアニマリックな香りがした。そして、念のためにFRAGRANTICAを調べてみたら、しっかりとウードの表記があるではないか!
この香水には「ミスタ・ダンディ」という副題がついているが、まさに、そういうダンディな雰囲気をしっかりと持っている香りだ。
でも、それがとがったダンディさではなく、甘さも隠し持ったダンディさで、そこがとても面白い。渋いけど、どこか面白味もあって、親しみやすさもある。とっつきにくい第一印象なんだけど、話してみたら、意外と話しやすかった、というような感じだろうか。
そんな複雑さを感じる香りだ。

NOTES

Top notes:Magnolia, Flowers
Middle notes:Dark Chocolate, Tonka Bean, Cinnamon
Base notes:Agarwood (Oud), Sandalwood

トップノートの花の香りはぼくの肌の上ではそんなに残らず、すぐに深いチョコレートの香りが出てくる。さらにレザー感もあるのはぼくの肌がウッディだからなのかもしれない。
そして、その奥にある甘さというのは、トンカやシナモンなのだと思う。バランスの良い香り。ただ、人によってはちょっと正露丸ぽい漢方薬のような雰囲気も持っているので、そこで評価は分かれるかもしれない。

My Evalution

★★★★

ウード系の香水の中でも渋めの方だろう。でも渋いだけじゃなくて甘さもあるからぼくはこの香りが好きになった。これから冬に向かう季節にたっぷりとまとって大人の男を演出する時に使うのも良いかもしれない。年下の男の子とデートする時とかね。

ところで、このブランドの面白いところは、ボトルの上のキャップ。香水によって色や材質が異なるのだが、なんと、その飾り用のキャップだけではなく、普通に保管できるキャップも同梱されているところ。これだったらかさばらずに保管できるからありがたい。