第354夜 Sirio

静けさの中に漂うフルーティーなローズ

 

DATA

Name:Sirio(シリオ|シリウス
Brand:Mendittorosa(メンデットローザ) 
Lauched in 2018
Perfumer:Amelie Bourgeois
100ml ¥45,100

My Episode

ボトルの形は共通しているが、キャップの形状や素材が香水ごとに異なるのが特徴的なメンデッドローザは、NOSE SHOPの中でも高級ラインに位置する香りだ。
しかし、ウード系の香水も多いし、他のブランドにはないような攻めた香りも多いので、ぼくは非常に好きなブランドのひとつである。
そんなメンデッドローザでもお馴染みの調香師、アメリブルジョワが手掛けるウード系の香水が「シリオ」である。
ボトルの上のキャップがまるで隕石のようで、それだけでもなんだか神秘的。
さっとひと吹きした時に感じるのは軽めの薔薇の香り。しかし、それほど重くはなく、むしろ瑞々しい印象だ。
そして、その薔薇の香りが落ち着くと顔を出してくるのがフルーティーな香り。すっきりした印象。
非常に個性的な香りでありながらも、控えめな感じがする。これだったら普通に食事に行くときでもつけやすいのではないだろうか。そして、とても気持ちの良い香りでもある。
ウード感は少ない。ベースでしっかりと香りを支えているように思えるが、それよりも、フレッシュな印象。浮ついたフレッシュさではなく、静かでありながらも、しっかりと香ってくれているという感じ。
ローズとウードを掛け合わせるとサフランピリ辛感が出がちなのだが、これはウードがそれほど前面に出てきていないので、そういったありがちな香りとは一線を画している。
大人っぽい香りを探している人はぜひ試して欲しい。

NOTES

Top notes:Apple, Rhubarb, White Musk
Middle notes:Rose, Peony, Plum
Base notes:Vanilla, Cashmeran, Amberwood, Agarwood (Oud), Guaiac Wood
トップのフルーティーな感じは、ミドルの薔薇と一緒に感じられる。そして、薔薇の香りはすぐに控えめになり、そこから瑞々しいフルーティーな香りが漂い始める。ベースの重めの香りは主役ではなく、あくまでも縁の下の力持ちという感じで香り全体を整えている。

My Evalution

★★★★
ウードが入っているものの、軽いので、ウードは少量なのだと思う。でも、ウードがなかったら、きっとまったく違う香りになると思うので、ウードがいかに魅力的な香りなのか、ということが良くわかる。

メンデッドローザは、パッケージが凝っているので、それも含めてこのブランドは面白いなぁと思う。