衣から漂う静謐の中でのダンス

DATA
Name: Dance of the Dawn
(ダンス オブ ザ ドウン)
Brand:The Different Company(ザ ディファレント カンパニー)
Lauched in 2022
Perfumer:Alexandra Monet
My Episode
ザ・ディファレントカンパニーは、日本に初上陸した時に、阪急メンズ館で何本か試し、その中でベルトラン・ドゥショフールが手掛けたものを一本だけ手に入れた。
しかし、その後は売り場で試すことはあったものの、買うまでには至らなかった。
というのも、どの香りもちょっと物足りなさを感じたから。エレガントで上品なんだけど、パンチが足りないというか…。
だから、正直に告白すると、2022年のサロパでザ・ディファレントカンパニーから新作が出ると知っても、そんなに期待はしていなかった。
ところが、である。
エラケーの3本のレザーシリーズを試香した際にせっかくだからザ・ディファレントカンパニーの新作も試されて!という軽いノリで肌に載せてみたら、ぼくの鼻腔は突然全開になったんである。
え?ちょっと待って?何?この素晴らしい香り⁉と一瞬鼻毛たちがゾワゾワと鼻の中でパニクったほど。
何となくどこか懐かしい香りがするのだ。
しかも、大好きな煙たくて甘い香りじゃないですか。
もうね、ほんと、びっくり。
「Dance of the Dawn」を直訳すると「夜明けのダンス」となるのだが、ダンスと聞くと、我々は激しめのダンスを連想しがちだ。
だが、この香りには、そういった躍動感のようなものはない。
夜明けのダンスですもの。激しいわけがない。
静謐の中で行われる静かな踊り。
ぼくが連想したのは、そんな踊りのときに踊っている人の衣類からふっと漂ってくる香りだ。
この香りはまさに、そんな静けさを感じる香りなのである。
NOTES
Top notes:Pink Pepper, Black Pepper, Mandarin Orange
Middle notes:Patchouli, Driftwood, Incense, Iris
Base note:Vanilla
トップの2種類のペッパーのせいなのか、ラルチザンの名香「ポワブルピカン」を連想させる。そこがちょっと海外チックな香りだと感じられるゆえんなのかもしれない。しかも、ほんのりと甘いから、余計にぼくの鼻腔がひくひくと喜びのあまりに揺れるのだ。
My Evalution
★★★★★
これは、鳥肌ものの香り。静かなのに、芯があるというか。そして乾燥している感じもするので、夏の湿度の高い時期に纏うと、自分の周囲5㎝ぐらいの湿度は抑えられるかもしれない。