第321夜 LP No.9 

男も香りも好みは変わるもの?

 

DATA

Name:LP No. 9
Brand:Penhaligon's
Lauched in 1998
Perfumer:Christian Provenzano

My Episode

ぼくがニッチフレグランスにはまった頃、つまり約10年ほど前のことなのだが、自分が果たしてどんな香水が好きなのか、ということがまだわからない時期であった。
それはそれで、試す香りひとつひとつが新鮮の連続で、少しでも気に入った香りがあると、すぐに飛びついてしまうところがあった。
ところが、それから10年も経つと、自分の好みが明確にわかってしまい、当時夢中になった香りを久々に試してみると、「あれ?なんでこの香水好きだったんだっけ?」となることもしばしばだ。
何となく、それって男と似ている。
若い頃は、ちょっとでも素敵!と思うと、そんな男と付き合いたくなったり、ちょっとオイタをしたくなったりする。ところが、今思い返してみると、「なんであんな男と一夜でもともにしてしまったんだろう?」と深く深く疑問に思ってしまうのである。
ともあれ、今日ご紹介する香水はそんな香りだ。
FRAGRANTICAを調べてみたら、シナモンが入っているので、久しぶりに肌に載せたのだが、トップから濃厚な花の香りが、どうしても受け入れられない。「こんな香りだったっけ?」と首をかしげてしまうのだ。
むわっとするような濃厚な甘い花。
実はチュベルーズなどの甘い香りは好きなはずなのに、この香りはどうしても鼻がそっぽを向いてしまう。


NOTES

Top notes:Tarragon, Geranium, Lavender, Bergamot, Amalfi Lemon
Middle notes:Carnation, Rose, Jasmine
Base notes:Virginia Cedar, Cinnamon, Amber, Patchouli, Musk, Vanille

いったい、この香りのどの要素が苦手なのか、この香料からでは良くわからない。ラストまで待ってみても、やはり苦手な要素がしっかりと鼻腔に鎮座してしまって、敬遠してしまうのだ。

My Evalution

★★★

中東で活躍しているクリスチャン・プロヴェンザーノらしいユニークな香りではあるのだが…。