第155夜 Armani Eau de Nuit Oud

クリーミーでフラワリーなウードの香り

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DATA

Name:Armani Eau de Nuit Oud
Brand: Giorgio Armani
Lauched in 2016
Perfumer:Unknown

My Episode

ウード系の香水はまだまだ日本ではそんなにたくさん入ってきているわけではない。ここ数年はニッチフレグランスの静かなブームによって、以前よりはウード系の香りは増えてきたものの、全体からすると、かなりマイナーな香料だと思う。
だから、ウードを巡る旅をしているぼくにとって、国内でウード系の香水を探すというのは、非常に困難なのだ。
そこで頼りになるのはネットショップ。
Amazonでも国内ではあまり流通していないウード系の香水の取り扱いをみかけるようになったし、メルカリなどでも「ウード」と検索をかけると、わんさかとウード系の香水がヒットするようになった。
しかし、香水をネットで購入する時の最大のデメリットが試せないこと。何となく良さそうだからという理由だけで購入してしまうと、肌に載せた時に残念な気持ちになるというリスクを負う可能性が出てくるのである。
試香できない時の基準となるのが、ブランド、調香師、香水の名前、香料といった文字情報。あとは、実際に使った人の印象や感想。だが、これも実に様々だし、自分の感想と一致するということはまずないので、あまり個人の感想は参考にならないことが多いので、あくまでも「参考」にするしかない。
そういうことも踏まえて、ネットでウードを巡る旅をするのだが、ぼくなりの基準があり、それは、出す金額が「勉強代」として受け入れることができる金額かどうか、である。
例えば、気になるブランドだったり、好きな調香師が手掛けたウード系の香水だとしたら2万円以上払って失敗したとしても「まぁ、あのブランドだし、この調香師だから、仕方ないよね」と受け入れることができる。
しかし、ブランドも調香師も良くわからない謎の香水がもし失敗だったとしたら、それが1万円だったとしても、やはり凹んでしまう。
たまに、先日ご紹介したルカ様の「OUD POUR LUI」みたいに、冒険したら、ものすごく良かった!ということもあるので、香水探しはやめられないのだけど…。
だから、見ず知らずのどこの馬の骨ともわからないウード系の香水を試す時の値段的な基準は1万円と決めている。
よっぽどのこと(ボトルがかっこいいとか、ネーミングセンスがネタとして面白そうとか)がない限りはこの価格以上で冒険することは避けるようにしている。

さて、今週ご紹介するウード系の香水はそんな感じで最近ネットでみつけた香水たちである。

まずはこのアルマーニのウード香水だが、これはメルカリで1万円以下でみつけた。まさかアルマーニがウードの香水を出しているとは思わなかったので、びっくりした。

FRAGRANTICAで見る限りでは、ピンクペッパーやトンカビーンサフランといったぼくの好きな香料も入っているみたいだし、まぁ、1万円以下だったら勉強代として受け入れるかなと思って、購入することにしたのだ。

しかし、結論からいうと、「良い勉強代となりました…」である。
ウードの香りはかすかにするものの、ローズやゼラニウム系のクリーミーな丸みを帯びた香りがどうしてもぼくの鼻には合わないのである。

非常に残念至極。


Note

Top notes:Cardamom, Pink Pepper, Bergamot
Middle notes:Rose, Iris, Geranium
Base notes:Agarwood (Oud), Saffron, Tonka Bean

ぼくの肌の上だと、すぐにローズとゼラニウムクリーミーでフラワリーな香りが出てきてしまい、後の香りがすべて肌の下に隠れる。重みはあるけど、深みがないという感じだろうか。

My Evalution

★★

まぁ、1万円以下だし、お勉強代だと思えば良いかなという感じがするが、逆にいうと、ウード系の香水の分類をするときの基準としてこの香りを持っておくのも良いかなと思った。クリーミーなウード系香水代表、みたいな感じで。