第263夜 Smoke Flower

さっぱり系フローラル

f:id:happyinkdays:20220312164826j:plain

DATA

Name:Smoke Flower (スモークフラワー)
Brand:Tobali(トバリ)
Lauched in 2018
Perfumer: unknown
販売終了

My Episode

この香りもまたウード系の香水なのだが、初めて試した時はピンとこなくて、後回しにしていた香水のひとつ。
改めて購入し、後回しにした理由がわかった。その時、ぼくはこの香りにウードが使われていることを知らなかったのだが、トップをかいだだけでは、そのウードが感じられなかったのである。
むしろフラワリーな印象が強く、フラワリーなのが苦手なぼくはスルーしてしまったというわけだ。
ところが、ウードが入っていると知ると、とたんに、ぼくの鼻腔はヒクヒクとうごめいてしまう。
そして、必死に、ウードの痕跡を香りの中から探ろうとする。まるで鼻毛を香り探知機として伸びるほどに、ウードはどこ?ウードはいずこ?と香りを分析し始める。
ところが、中には、なかなかウードにたどり着けない香りもある。
この香りはまさにそうだ。
恐らくウード比率はトバリの香水の中でも低いのではないだろうか。
だが、フラワリーな印象も、10分ほどすると落ち着いてきて、今度はピンクペッパーやクローブのようなピリッとした香りが顔をのぞかせてくる。さらに進むとアンバーやインセンスのスモーキー系の甘さが出てきて、恐らく、そこにウードがひっそりと潜んでいるのだろう。
それも、言われないと気づかないほどに。
非常に上品な仕上がりになっていて、ウード系の強い個性的な香りが苦手な人には逆にこのぐらいウード感が薄い方が受け入れられるのではないだろうか。

NOTES

Top notes:Tobacco, Pink Pepper, Cardamom, Ginger ,Clove
Middle notes:Lily-of-the-Valley, Incense ,Rice
Base notes:Amber, Agarwood (Oud) ,Cashmere Wood

肌に載せると、ミドルからのピリ辛感がかなり強く感じられて、フラワリーとはまた別の印象が与えられる。でも、そこに甘さが加わると実に上品になり、あぁ、こういう香りもたまには良いなぁと思えてくるのだ。

My Evalution

★★★
とはいうものの、やはり出番は少ないかなぁ。この香りをつけていく場面が思い浮かばない。あまり自己主張するような香りではないので、例えば、周りに不特定多数の人がいる時などにさりげなく纏う、ぐらいのゆるい感じが良いかもしれない。