第363夜 filling station
まったりウードの香り
DATA
Name:filling station
Brand:KOHSHI
Lauched in 2021
Perfumer:Matsuno Hidenori(松野 秀至)
50ml ¥18,700
My Episode
サロンドパルファン2022の会期中、ぼくはまるでバイヤーのように毎日会場に足を運んだのだが、内覧会も含めて3日目ぐらいになると自分の好きなブランドのスタッフの皆様とは顔なじみになり、あれこれと話をする機会も増えた。
そんな中で先方もぼくの好みの香りをわかってくれるので、いくつかの種類があるブランドでは、それらの中からぼくの好みの香水を選んでくれることも多くなった。
特にブーディカザヴィクトリアスやKOHSHIの場合は種類が多かったので、余計に選択肢が増え、それはそれは楽しい時間を過ごすことができた。
今日ご紹介するfilling stationは、そんなやり取りの中でスタッフがおすすめしてくれた香りだ。
ぼくはとにかく、重くて深い香りが好きで、香料としては、ウードやパチョリを好む。その両方を兼ね備え、さらにウード好きに特におすすめするのがこの香りということで、この香りを選んでくれたのだ。
ぼくは事前にKOHSHIさんの香水を香料別に一覧表にしていたので、この香りの存在は知っていたのだが、あまりにも種類が多く、それらをすべて試していると、なかなかそこまでたどり着かなかったので、スタッフのおすすめは非常に助かった。
さて、早速その香りを肌載せしてみると、名前の通り、ガソリンステーションのような独特のエンジンのような香りがトップで感じられた。
さらに、そこから時間が経つと、まったりとした重い香りとなり、クリーミーに変化するところが、海外のブランドで見られるような独特の雰囲気が感じられたのである。
これ、日本人の調香師が調香したとは思えないくらいの個性の強い香りなんじゃないだろうか。
何も知らなかったら、中東かどこかの香りだと思ってしまうほど重い。
好き嫌いがはっきりと分かれる香りだと思う。
NOTES
Top notes:Lemon, Thyme Red, Buchu, Thyme White
Middle notes:Lavender, Jasmin, Carnation, Rose
Base notes:Tabac, Leather, Agarwood(Oud), Amber, Vanilla, Patchouli
タイムにレッドとホワイトがあるとは思わなかったので、これは意外だった。タバコ、レザー、ウード、アンバー、バニラ、パチョリというぼくの好きな香りのオンパレードなのだが、実はぼくはものすごくこの香りが好きかというと、実はちょっと違うんだる。
クリーミーさが感じられて、どうしてもそのもっさり感が鼻についてしまう。
もう少し乾いたスモーキーな香りが欲しいところ。
My Evalution
★★★
嫌いではないけど、手放しで好きになれないのは、このもっさり感。グリーン味もほんのり感じられるので、それもちょっと違和感になるのかもしれない。