第249夜 16OUD
木のぬくもりを感じるウードの香り
DATA
Name:16 OUD
Brand:Lab Solue(ラブソルー)
Lauched in unknown
Perfumer: Luca Maffei
120ml ¥33,000
My Episode
ミラノのユニークな香水ブランド。
元々は、イタリアの歴史的香水ブランド「Marvin」を築いたマートン家の子孫の姉妹が立ち上げたブランドで、ユニークなのは、ラバトリーに併設されたホテルの部屋のために調合された香水だということ。
香水の名前の数字はそのルームナンバーというわけ。
だから、もしその香りが好きだったら、その香りの部屋に泊まれるのである。
そのコンセプトを聞いた時、なんてロマンチックなんだろうと思った。
初めて、このブランドの香水を試したのは、昨年の確か秋ごろにGINZA SIXで行われた香水のイベントだったと思う。それまでこのブランドのことは何も知らずに、まっさらな状態でこのブランドの香水を試すことになったのだが、やはり一番気になったのがこの「16OUD」だった。
そして、驚いたことに、この香水を作ったのが、ルカ様だったのである!ルカ様といえば、ペリス・モンテカルロの「ウードインペリアル」を作ったぼく好みのイケメン調香師である。
もう、それだけでぼくの鼻の下は伸びるは、鼻腔は5㎜くらい開くはで、大変だった。
そんな期待感の中肌に載せてみたら、あら、意外、おとなしいんである。「ウード・インペリアル」のイメージがあまりにも強すぎて、この「16OUD」は静かな印象。
全然ガツンとこない。
で、正直に言うと、その時ぼくが求めていたのは、もっと濃厚で深いウードの香りだったので、なんと、スルーしてしまったのである。
「まだこれはお迎えする時期じゃない」とぼくの鼻は判断したのだ。
ところが、この前、伊勢丹メンズ館の香水売り場に行ったら、このブランドの香水がずらりと並んでいて、試してみたら、やっとお迎えしようという気持ちになった。
この優しい柔らかい、でもしっかりとウードを感じる香りは今の自分にぴったりのような気がしたから。
ホテルの部屋の香りという先入観があるからか、どこか上品さというか、落ち着きを感じる。ウード独特の深い香りはするけれども、それが変な感じで主張していないのだ。
外につけていく香り、というよりも、部屋の中で静かに過ごしたい時とかにつけるのが良い気もする。夜寝る前とかね。
この香りはかなり上級者向けのような気がした。
NOTES
なぜか、FRAGRANTICAにはこのブランドの香水が取り上げられていないので、日本の公式サイトからの情報。エゴノキは調べてみたら「Styrax」のよう。NOTEで名前はしばしば目にするけど、あまりぼくはこの香りについては詳しくないので、そのうち色々と試してみたいと思っている。
My Evalution
★★★★★
まだ暑さが残る時期に試した時は今一つだったけど、今は本当に良いと思える。芳醇な木のぬくもりを感じるのだ。だから、この香りは冬から春にかけてまとうのがベストなのかもしれない。