第124夜 Amber Oud Tobacco Edition

タバコっぽいけどウードではない

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DATA

Name: Amber Oud Tobacco Edition
Brand: Al Haramain Perfumes
Launched in 2019
Perfumer: unknown


My Episode

6月は一ヶ月、この千一夜香水物語にて、ウードを巡る旅を続けたわけだが、今週はその余韻に浸るような香水をご紹介したい。
その名も「ウードもどきな香水」である。
最近、ネットでウード系の香水を探しているのだが、その時、「oud」と検索をかけてヒットしたものの中から気になる香りを選ぶようにしている。試香をせずに買うので、あまり情報がないものに関しては、できるだけ痛手が少ないように値段の安いものを選ぶようにしている。
ところが、しばしば「oud」と名付けられながらも、実際には香料の中に「oud」が入っていないものがある。
看板に偽りありなわけだ。
まぁ、ただ、これは当然のことで、実際に「oud」系の香料を使うとなるとかなり高価なので、ウードそのものの香料は使わず、他の香料でウードらしい香りを演出するということはあるだろう。
だが、紛らわしいので、そういう香りはウードという名前を使って欲しくないと思うのであるが…。
まぁ、ぼくがちゃんと調べもせずに「ウードだ!安い!えーい!買っちゃえ!」ってなるのが問題ではあるわけだが。
さて、そんなこんなで集まってしまったウードもどきの香水たち。
可愛そうなので、せっかくだからご紹介したいと思う。
今日ご紹介するのは「アルハラメイン」という1970年から続く中東のブランドである。
だから、ぼくは疑いもなく中東のブランドだし、「ウード」って書かれているんだから、ウードが入っているに違いない!と期待して購入した。
だが、調べてみたら、ウードはまったく香料として入っていないらしいのである。なので、名前にウードが入っていても、「ウード系香水」として紹介するわけにはいかない。
香りそのものはどうかというと、「タバコエディション」だけあって、かなりスモーキー。しかも、アンバー系なので、甘めスモーキーという感じだろうか。
ウード的な要素はあるかというと、ちょっと疑問である。
ウード独特の深みや陰が感じられないのである。
どこまでも甘くて煙たい。
ザッツオール。
香りそのものは嫌いではないのだが、やはりこの香りを「Amber Oud」と呼ぶのは何となく気が引ける。「Amber Tobacco」とかだったら良いのに…。

NOTES

Top notes:Tobacco Leaf, Cinnamon, Black Pepper, Ginger
Middle notes:Vanilla, Cloves, Star Anise, Cacao, Tonka Bean, Incense
Base notes:Leather, Tobacco, Dried Fruits, Woodsy Notes

タバコ、シナモン、ブラックペッパー、ジンジャーなど、ぼくの好きな香りが満載なのだけど、やはりこの甘さがすごくてちょっと酔ってしまいそう。生クリームの上に蜂蜜をかけて、そこにホイップクリームを混ぜ、最後に砂糖をたっぷりとまぶし、それを火であぶったらこんな煙が出てくるんじゃないかっていう感じ。
しかも、「amber」も入っていないじゃないか!!

My Evalution

★★

これが、名前が違っていたら、少しは評価は高まったかもしれない。うーん、でもやっぱりこの甘さが無理かなぁ。なんかこう、もう少しひねりが欲しいところ。