第334夜 Musc Ravageur

スモーキー、スパイシー、スィート三拍子そろった至福の香り

 

DATA

Name: Musc Ravageur(ムスク ラバジュール)
Brand:Frederic Malle(フレデリック・マル)
Lauched in 2000
Perfumer:Maurice Roucel
50ml 25,190


My Episode

ムスクラヴァ―ジュはぼくにとってはマイ・ファースト・マルになる。とはいうものの、いつこの香りと出会ったのか、なんのきっかっけでこの香りのことを知ったのか、今はすっかり忘れてしまったのだが、唯一覚えているのが、ぼくがこの香水に興味を持った時、世界的に欠品していたということだけだ。
なぜかというと、韓国の人気アイドルが、この香りが好きで、それをきっかけに爆発的にヒットしてしまい、欠品が続いていたらしいのだ。ぼくはそのアイドルのことをまったく興味なかったので、本当に迷惑な話だ!って思ったのはここだけの話。
でも、サンプルだけは試すことができて、いつか入荷したら購入するつもりでいた。
その後、どういう経緯でこの香水を手に入れることになったのか、それもすっかり忘れてしまったのだが、とにかく日本にもやっと入荷し、購入することができたのだ。
トップからとにかく煙たい香りが始まる。なんだかそれが「ラヴァージュ(荒らすもの、荒廃させるもの)」という感じがして、たまらない。そう、この香りは退廃的なのである。甘くてスパイしでスモーキーであるのに、陰があるところがぼくの気に入った。
ちょっとお香のような香りもするし、なんだったら、ぼくが初めて伊勢丹で試して感動したラルチザン・パフュームの「アンバーエクストリーム」的なお寺感もある。
甘くて濃厚でこってりとしていて、どっしりとした香りが好きな人にはぜひ試して欲しい一本。

NOTES

Top notes:Lavender, Tangerine, Bergamot
Middle notes:Cinnamon, Cloves
Base notes:Musk, Vanilla, Tonka Bean, Amber, Sandalwood, Guaiac Wood, Cedar

ムスクが香水名に入っているので、当然ムスクが軸になっているのだが、それよりもぼくはシナモンやクローブといったスパイスを強く感じるし、ヴァニラやトンカビーン、そして甘くて煙いアンバーの要素もしっかりと持っていて、ぼくはますますこの香りの虜になってしまうのだ。


My Evalution

★★★★★

これも文句なしの香り。これからもきっとぼくの人生のあちこちを彩ってくれる香りとなるだろう。それくらい気に入っている。