第311夜 Gentleman Eau de Parfum

ピリ辛シナモンのかっこいい香り

 

DATA

Name:GentlemanEaudeParfum(ジェントルマン オーデパルファム)
Brand:Givenchy (ジバンシイ)
Lauched in 2018
Perfumer: Olivier Cresp, Nathalie Lorson
60ml ¥11,990

My Episode

昨年、ランテルディを購入するために伊勢丹ジバンシィコーナーに行ったら、そこでスタッフの方に勧められた『ラ コレクション パルティキュリエ』 という高級ラインの中の「アンダンプテ」という香りにハマって以来、ジバンシィの香水が気になって仕方がなかった。
今年の6月にGINZA SIX店のオープンの記念にこの高級ラインの中のウード系の香水が一気に3本リリースされてから、ぼくの鼻はすっかりジバンシィに向くようになった。
その後、ウード系の香水の他に気になるものがどんどん出てきて、『ラ コレクション パルティキュリエ』 の中で重いと言われる香りはすべて購入。
そんな矢先、スタッフの方から良かったらコンサルテーションを受けてみませんか?というお誘いを受け「もう、ほとんど買っちゃたんだよなぁ」と思いつつ、でも香りに詳しい方と話をするのは楽しいので、受けることにしたのだった。
そうしたら、これがまぁ、楽しい楽しい。ジバンシィの中でも香水に関してはエキスパートの方なので、香水についての話が盛り上がるのはもちろんなのですが、的確にぼくの好みを把握し、そこから(ぼくがすでに持っているとは言え)、それぞれの香水を改めて試してみると、やっぱり良いなと良さを再確認したり、「あれ?これってこういう感じだったっけ?」と疑問に思うとともに、それが新しい記憶となって自分の鼻腔にしっかりとデータが刻み込まれる感じがして楽しい。
でも、紹介してもらった香水はもう全部持っているし、かといって、手ぶらで帰るのもせっかくコンサルしてくださったのに物足りないし申し訳ないなぁと思っていた矢先、担当してくださった方がやおらムエットを取り出したのが、衝撃的だった。
あまりの良さに「なんで今までこれを紹介しなかったのよ!」と鼻の穴を全開にして抗議してしまったほど。
それぐらい素晴らしい香りなのだ。
甘くてかっこいい香りが好きだったらまずはこれから試すべきだろう。
アンバーのような独特のスモーキーな部分も感じられるのだ。
甘いのに、甘ったるくはないので、すっきり感もあるし、奥ゆかしさのようなものも見え隠れする。
で、ぼくが大騒ぎしたほどだったのに、なぜ今まで薦められなかったかというと、もうすでに持っているという印象だったからなのだとか。
もう、タケダ様はこちらの商品お持ちですよね?という認識だったみたいで、だから、今までずっとすっぽりこの香水について教えてもらえなかったのである。
でも、裏を返せば、それほどまでにこの香りは他の人から見ても、ぼくの好みだということになる。
そうそう、こういう香りなのよ!ぼくが好きなのは。
フェミニンさはゼロ。でも甘くてスモーキーでどっしりしている。
かっこいいという形容詞がぴったりの香りだ。

NOTES

Top notes:Black Pepper, Lavender, Bergamot
Middle notes:Orris, Clove, Cinnamon
Base notes:Black Vanilla Husk, Tolu Balsam, Tonka Bean, Benzoin, Patchouli

この香りの構成を見ただけで、ぼくの好みが詰まっているのがわかる。シナモンに、クローブに、トンカビーンに、パチョリだぜ。ぼくの鼻が喜ばないわけがないじゃないか!

My Evalution

★★★★★

香りについて追及していると、ついつい高級ラインばかりに鼻が向いてしまい、通常ラインを見落としてしまいがちだが、きちんと基本的なラインにも目配せならぬ鼻配せを怠ってはいけないと感じた。今、新宿伊勢丹にてサロンドパルファンが開催中だが、ぜひ、そういう広い視野で香りを色々と試していったら楽しいのではないか?と思った。