第333夜 No.31

31文字に託されたスパイシーな香り

 

DATA

Name: No.31
Brand:Mirko Buffini Firenze(ミルコ ブッフィーニ)
Lauched in 2014
Perfumer:unknown
30ml 16,500


My Episode

イタリアの香水ブランド、ミルコブッフィーニは、そのボトルの形や、三角形のボックスの形が好きだし、香りそのものも、なかなかユニークなものが多くて、ついつい集めたくなる。(30mlで一万円代というのも嬉しい)
香料を調べて行くうちに面白いことがわかったのだが、ミルコブッフィーニの香水は、ウードの入った香水も多いのだが、実はシナモンを使った香水もあるようだ。
いつかそのあたりのことはミルコ本人に聞いてみたいところではあるが。
さて、今日ご紹介するNo.31もシナモンがピリッと効いた香りだ。31という数字を見ると、日本人であればピンとくる人も多いだろう。これは、「5・7・5・7・7」の短歌で決められた文字数を足した数。
ミルコブッフィーニには「HAIKU」という香水もあり、ミルコ自身が日本の文化に興味を持っていることは想像に難くない。
でも、面白いのが、日本人が考える短歌と、欧米人が考える短歌というのはこんなにも違うのか、ということ。
この「No.31」は、かなりスパイスが効いていて、それほどおとなしい香りではない。我々日本人からすると、もっと和なテイストでおとなしめの香りなんじゃないかと思ってしまうが、恐らくこれがイタリア人の考える短歌の世界のひとつなのではないかと思う。
芯はあるので、どっしりとした雰囲気を持っていて、そこにピリッとスパイスが香る、そんな香りだ。

NOTES

Top notes:Brandy, Lavender, Chocolate, Citruses
Middle notes:Benzoin, Vanilla, Cinnamon, Bulgarian Rose
Base notes:Opoponax, Patchouli, Vetiver, Amber, Woody Notes, White Musk

ブランディ―、チョコレート、ヴァニラといったちょっとグラマン要素をしっかりと感じさせながらも、シナモンのスパイス、パチョリやベチバー、アンバーなどの比較的重い香りもバランスよく混ざっていて、非常に動きのある香りだと思う。


My Evalution

★★★★

ラストに近づくにつれて、ちょっと漢方薬的な独特の香りが漂ってきて、そこが癖になる香り。