第51夜 Oud Palao

太陽を感じる明るいスモーキーなウード

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DATA

Name: Oud Palao(ウードパラオ
Brand:Diptyque
Launched in 2015

75ml ¥23,100

My Episode

ディプティックは、日本では香水好きの間ではかなり知られているブランドなのではないだろうか。ジョーマローンとともに、香水にちょっと興味があり、ブランド香水に飽きてきた人が最初に試したくなるブランドの一つだと思う。
ぼくの場合はラルチザンパフュームの方に先に惹かれてしまったので、ディプティックのことはその後知ることになるわけだけど、ぼくが最初にディプティックの商品を買ったのは香水ではなく、キャンドルだった。
ディプティックの魅力は香水だけではなく、その他の香りに関するアイテムが充実していることだと思うのだが、特にキャンドルの種類が多いし、クリスマス限定の香りやボトルのデザインなども凝っていて、それだけでぼくは満足していたのだ。
ディプティックで一番最初に購入した香りは、ディプティックを代表する「タムダオ」で、フルボトルではなく、ミニボトルで購入しただけだった。
ラルチザンの「ボアファリヌ」を連想させるスモーキーで温かみのある香りで、好きなのだが、フルボトルで持っているほどではないかなと勝手に思っていた。
それ以降、ディプティックの香水とはなかなか縁がなかったのだが、そのディプティックにウード系の香りがあることを知り、何かのついでに売り場に立ち寄り、とりあえず試すだけ試してみた。
その時たまたま腕が空いていたので(香水を試す時って、腕が何本あっても足りなくなり、この時ばかりは千手観音になりたくなるのだが)、肌に載せてもらった。ちょうど閉店間際だったので、ゆっくりと話を伺うこともできず、売り場を後にしたのだが、その夜ずっとこの香りに包まれて過ごすことになった。そうしたら、とにかくスモーキーなのである。煙の中で過ごしているような気持ちになってしまうほど煙たい。
ぼくの香りのツボを押す要素の一つに「煙たい」というのがあるのだが、この香りはまさにその煙たいツボをぐいぐいと押してくれる。
今までウードの香りをいろいろと肌に載せているけれども、その中で一番スモーキーかもしれない。それぐらいのインパクトがあった。
パラオというのはあの南国のパラオのことだとは思うのだが、でも南国チックな太陽の雰囲気もある。
例えば…日に焼けた肌というのは乾いた独特の香りがすると思うのだが、まさにこの香りはそんな乾いた香りがする。
そこにぼくは太陽を感じるのである。
その日に焼けた肌の乾いた香りの向こうに深い木の香り、つまりウードが見え隠れする。
そのウードは深い香りというよりももっと明るい感じがする。華やかなウードとでも言おうか。甘さもあって、そこもまた他のウードとは一線を画す香りだと言えるだろう。
ウードというと、どうしても深くて渋くて、とっつきにくいという印象が強いのだが、ディプティックのウードに関して言えば、それとは真逆の香りだ。つまり陽の香りと言って良いだろう。
普段は深い、どちらかというと陰のウードばかりを好んでつけているが、だからこそ、香りを肌に載せた時のインパクトはとても強く、すっかり気に入ってしまい、その後ぼくはこの香りをお迎えすることになったのだ。
このウードはきっとこれから暑くなってきてから大活躍することになると思う。それが今からとても楽しみだ。

NOTES

Laotian Oud, Bulgarian Rose, Tobacco, Rum, Labdanum, Sandalwood, Camphor, Patchouli, Madagascar Vanilla

FRAGRANTICAによると、トップ~ベースのノートの記載がないのだが、香料の中身を見ただけで、この明るい甘さとスモーキーさの中身が良くわかる。

My Evalution

★★★★