第170夜 The Pour Un Ete
清涼感あふれるオリエンタルな紅茶の香り
DATA
Name:The Pour Un Ete
Brand: L'Artisan Parfumeur
Lauched in 1995
Perfumer: Olivia Giacobetti
My Episode
ラルチザンパフュームには、実はもう一本紅茶の香りがある。それが今日ご紹介する「テプアンエテ」。日本語に訳すと「ひと夏の紅茶」。
調べてみて謎が出てきたのだが、こちらのFRAGRANTICAによると、こちらの香水は「TEA FOR TWO」がリリースされた5年前のリリースになっている。しかし、ぼくが調べたところでは、「TEA FOR TWO」が世界で初めて紅茶の香りを香水にしたと言われているらしいので、そのあたりの情報がちょっと曖昧である。(FRAGRANTICAが間違っている可能性もあるので、そのあたりはもう少し調べる必要があるだろう)
ともあれ、こちらも「TEA FOR TWO」と同じくオリビアジャコベッティによるもの。しかし、両者は明らかに大きく違っている。
「TEA FOR TWO」は昨日も書いたようにラプサンスーチョンのような紅茶の香りがするのだが、こちらの「THE POUR UN ETE」はベルガモットが香料に入っていることから、アールグレイのような感じの香りなのだ。しかも「ひと夏」ということからもこの香りからはひんやりとしたアイスティーの印象も感じられる。
そして、非常にオリエンタルな香りでもある。
この香りを最初に肌に載せた時、ぼくはとても懐かしい気持ちになった。
胸がキュンと締め付けられるような懐かしさをこの香水から感じたのである。
「TEA FOR TWO」の方はもっとふんわりとした優しさに包まれるような温かみのある香りなのだが、こちらの「ひと夏の紅茶」はもっとキリッとした凛とした雰囲気が漂う。輪郭がくっきりとしていて、そこが気持ち良い。
夏になったらつけたくなる香りの一本。しかし、これもまた日本での扱いがなくなってしまったのが非常に残念だ。
Note
Tea, Jasmine, Amalfi Lemon, Bergamot, Mint, Musk, Mate, Cedar
オリエンタルな雰囲気は、ジャスミンによるもので、清涼感は(かすかな)ミントによるものだろう。それらがこの独特の輪郭を作り出しているものと思われる。
My Evalution
★★★★
ぼくの中では「TEA FOR TWO」に比べると、どうしても出番が少ないかなと思うのだが、それでも良い香りであることは確か。