第178夜 Alkemi

やっぱり好きな香り

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DATA

Name: Alkemi
Brand: Laboratorio Olfattivo
Lauched in 2010
Perfumer: Marie Duchene
30ml ¥9,900


My Episode

気づいたら、一ヶ月に何度か足を運んでいるNOSE SHOPは、時々面白いイベントをやっている。
この春に一部の店舗で開催されていたのがKAORIUMというイベント。これは、AIが自分の好みの香りを、その香りにつながる言葉とともに診断してくれるという試みだった。
まず、最初にテーマを選ぶことから始まる。
そのテーマというのが、「自分が気になる香り」か「自分が好きな香り」。
ぼくは、まず最初に「自分が気になる香り」を選んでみた。
これは好みの香りというよりも、その時に、何となく気になる香りを選んでいくのだ。
NOSE SHOPが用意した20種類の香水(香水名などは明かされない)を一つずつ試し、そこから「気になる香り」を選んでいく。
そしてその選んだ香りのビーカーを機械の上に置くと、そこに文字が表示されていくのだ。
そして、それを何度も繰り返し、香りを3本に絞っていく。
そしてぼくが「気になる香り」として最終的に導き出された香りにつながる言葉は「ふわっと ぬくぬく」だった。
その時に選ばれた香りが
ETAT LIBRE D'ORANGE「アイアムトラッシュ」
L'ORCHESTRE Parfum「ピアノ・サンタル」
LABORATORIO OLFATTIVOの「アルケミ」
だった。

そして、それから数週間後、ぼくはまたこのKAORIUMを試してみた。その時のテーマが「自分が好きな香り」である。
前回よりも、スムーズに香りを選んでいったのだが、最終的に選んだ香りから導き出された言葉が「刺激のある 個性的な」という言葉だった。
さらに、最後まで残った香りが、これまた面白い。

BDK Parfums「ウードアブラマド」
Stora Skuggan「シムフィム」
LABORATORIO OLFATTIVOの「アルケミ」
の3本。

なんと、すでに上記の2本は所有していて(試している途中でもすぐに分かった)もう一本は前回も選んだ香りだった。

もう、こうなったら、この「アルケミ」ちゃん、買うしかないじゃん!
ということで、購入したんである。

日ごろ、ウードウードと、呪文のように唱えながら、売り場を徘徊しているものだから、ついついウード以外の香りを見落としてしまいがちなのだが、ウードの呪縛から解放されると、またそこで違った香りに出会えるから面白い。

この「アルケミ」はまさにウードじゃないけど、大好きな香り。といことになる。

とにかく甘くてスモーキーなのだ。
そう、ぼくを落とすにはこの二つは不可欠。
何度でも言っちゃうけど、甘くてスモーキーな香りこそがぼくの鼻腔を幸せな気持ちで満たしてくれるのだ。

「アルケミ」はまさにそんなぼくの要素をすべて兼ね備えている。だからこそ、「気になる香り」でもあり、「好きな香り」でもあるわけだ。

トップのアンバーから始まり、ミドルのパチョリとインセンス、さらにラストのヴァニラとサンダルウッドという流れはぼくの鼻を喜ばせるのにはぴったり。

ぼくの肌の上ではそれらがいっぺんに襲ってくるからまた不思議。最初から最後まで煙くて甘いんである。こんな香り、他にはあんまりないよ。

Note

Top notes: Amber, Ylang-Ylang
Middle notes: Myrhh, Patchouli, Incense, Virginia Cedar
Base notes: Cashmere Wood, Vanille, Sandalwood

この香料を見ただけで、ぼくの鼻がどれだけ反応したのかがわかるだろう。鼻腔ヒクヒク、鼻穴全開となるのは当然のこと。

My Evalution

★★★★★

NOSE SHOPの説明文には「古代エジプトの息吹が吹きこまれた黄金の香り。」とあるのだが、まさにそれを感じる。独特のエキゾチック感は恐らく、このサンダルウッドの煙たさによるものなのかもしれない。古代エジプトの神殿で焚かれていたお香のような崇高さもこの香りにはある。
ただ、ぼくの肌の上では相変わらずすぐに馴染んでしまって、香りが落ち着くのがちょっと悲しい。たっぷりと纏って外出したくなる。