第238夜 The Bewitching Yasmine 

クリーミーでこってり甘いウードの香り

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DATA

Name:The Bewitching Yasmine 
Brand:Penhaligon's(ペンハリガン)
Lauched in 2017
Perfumer:  unknown
日本では限定発売、現在は廃盤

My Episode

個人的にはラルチザンパフュームとともに好きになったニッチフレグランスブランドがイギリスのペンハリガンだ。
結構好きな香りはあるのだが、どの香水も背後に理髪師がいるような由緒正しさのようなものが、どうにもこうにもスノビッシュに感じられて、最近はちょっと敬遠しているところがあった。
ただし、それでもウード系の香りはなかなか面白いよと言われて調べてみたら、日本では通常販売されていない香水の中にウード系があるらしいということがわかり、それからペンハリガンのウード探訪が始まった。
その幕開けとなったのがこのヤスミンである。ペンハリガンのポートレートシリーズは、「英国のウィットを、上流階級の人間関係、ユーモア、刺激的なエッセンスを持って表現」したシリーズで、とにかくまぁ、いろんな架空の人物がモチーフになっている。
その人間関係たるや、もう、ひっちゃかめっちゃかで、結構それが気取っているけど、下世話なのね、あなたたち…というシニカルな目で見てしまうようなもので、それはそれで楽しい。
さて、このヤスミンなのだが、日本では一時期限定的に発売されていたものの、今では入手困難となり、結局ぼくはネットで購入した。
もちろん、試香することもなく購入したので、ある意味冒険だったのだが、とにかく買わないことには始まらないので、買ってしまったというわけだ。
香りの方はというと、かなり甘めのウードだ。ウードに蜂蜜とかバニラとかトンカビーンとかかけたでしょ?と小一時間ほど問い詰めたくなるような甘さが前面に出ている。
でも、どこかインセンスの煙たさのようなものも感じられて、そこは大人っぽいととらえることもできる香りだ。
ただ、やっぱりかすかに理髪店の香りがするのは、なぜなのか、それはあくまでもペンハリガンという先入観からなのか、正直わからないが、由緒正しい英国貴族の独特のスノビッシュ感はあるように思う。

NOTES

Top notes:Cardamon, Coffee
Middle notes:Jasmine Sambac, Fir
Base notes:Tahitian Vanilla, Laotian Oud, Incense

香りの構成を見て、非常に納得できたのが、コヒーとジャスミンサンバックとバニラとインセンスの香り。どれもしっかりと鼻腔が反応する。そして、その背後にいるウードも。きっとウードがなかったら、単なる甘いだけで終わっているかもしれない。香り全体を引き締めているのは恐らくこのウードと言って良いだろう。

My Evalution

★★★★
せっかくブラインドでがんばって入手したんだから、5つ★をつけたいところなのだが、やはり、ちょっと物足りない。甘いのも好きだし、煙たいのも好きだし、ウッディなのも好きだけど、この香りはどうしても甘さばかりが引き立ってしまって、ぼくの鼻にはtoo muchなところがある。