第266夜 Rose de Pushkar

スパイシーなローズを感じる香り

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DATA

Name:Rose de Pushkar 
Brand:Ella K(エラケー)
Lauched in 2021
Perfumer: Sonia Constant
日本では数量限定販売

My Episode

昨年の伊勢丹で開催されたサロンド・パルファンという年に一回の香水の祭典では、実にいろんな香水と出会った。
毎年この祭典を楽しみにしているのだが、やはり、それまで日本に上陸していなかったブランドが上陸したり、新作をいち早く試せたりするから、ついつい期間中に何度も通ってしまうのである。
そして、サロンド・パルファンでは、限定数量販売の香水というのも毎年話題になる。日本に入ってくる数が限られているので、売切れたら、それでもう手に入ることはないという香水だ。
昨年のサロンド・パルファンでもそういう香水が何本かあり、特に気になる香水に関しては早めに売り場に行き、手に入れるようにしていた。
その中の一本が今日ご紹介するエラケーの「Rose de Pushkar」である。ぼくは、「プシカの手紙」というウード系の香水が大好きで、これがぼくにとってのエラケーのファースト香水だったのだが、同じプシカの名前のついた香りがこの「Rose de Pushkar」である。

 

1001perfumenights.hatenadiary.jp

ローズとウードの組み合わせというのは、実にいろんな調香師が作っていて、それぞれに特徴が違うので面白いのだが、実はぼくはローズが苦手。
特にフェミニンなローズはどうしても鼻が拒絶してしまう。
だから、正直に言うと、この香りも最初はあまり興味がなかった。
どうせ、ローズが強いんでしょ?フェミニンなんでしょ?という先入観。
しかし、実際に試してみたら、非常にフェミニンなローズがトップで香るのであった。
さらにブラックペッパーのスパイシー感が強い。ローズ系の香水にありがちな(サフランなんかも加わるとまさにそんな感じ)、ピリピリ感があり、そこがどうしても最初は受け入れられなかった。
しかし、10分ほど肌の上で熱せられると、すっとそのスパイシーさを伴ったバラの香りが落ち着いてくる。
まろやかになってくるのだ。香水というのは、ミドルからラストにかけてが一番長く感じられるので、ここからがその香水の真骨頂になるわけだが、この「Rose de Pushkar」に含まれるウードやパチョリがちょっとずつ時間とともに顔を出してくる。
そこがこの香りを迎え入れようと思った要因。
ただ、とはいうものの、フェミニンローズの香りは最後までしっかりといるので、そこをどう評価するかというのは人によって大きく別れるだろう。

NOTES

Top notes:Rose Water, Black Pepper, Litchi, Olibanum, Saffron
Middle notes:Rose, Agarwood (Oud), Patchouli, White Cedar Extract, Sandalwood
Base notes:Musk, Labdanum, Amber, Tonka Bean, Leather

トップとミドルにしっかりとローズが鎮座しているので、どれだけローズ感が強いのかということがわかる。ローズが好きな人は(特にフェミニン系ローズ)にはたまらない香りだろう。

My Evalution

★★★
ラストにかけてがとても美しいので、トップからミドルをいかにがまんできるか、でも、やっぱりどうしてもトップからの香りが気になるので、評価が下がってしまう。普段はあまり重ね付けはしないのだが、「プシカの手紙」と重ね付けをすることで、その苦手感は薄まるかもしれない。