第318夜 Bois Datchaï
森を散歩した後のミルクティーはいかが?
DATA
Name:Bois Datchaï
Brand:Maison Crivelli
Lauched in 2018
Perfumer: Dorothee Piot
My Episode
今年の伊勢丹で開催されたサロンド・パルファンでは、いくつかの日本初お披露目となる海外のブランドもいくつかあった。その中で、もっとも行列ができていたのがメゾン・クリヴェリだ。
サロンド・パルファンでは色々なトークイベントなども開催されたのだが、ぼくはそれらのトークイベントにはできるだけ参加したいと思っていたので、そのためにエムアイカードを作り、優先的にイベントの予約をし、片っ端からトークショーやらコンサルティングを受けていた。
そのうちのひとつに、メゾン・クリヴェリのオーナーであるクリヴェリ氏のトークショーがあった。これが実に楽しいトークショーだったのだ。
ブランドの背景から今回日本で紹介された香水のストーリーなども聞くことができて、貴重な時間を過ごせた。
そんなメゾン・クリヴェリの中でぼくが選んだうちの一本がこの「ボア・ダチャイ」だ。
実はこの香水、最初は30mlで十分だと思って、30mlを購入したのだが、だんだんとこの香水を向き合ううちに、「いや、どう考えても30じゃ足りないだろ?」となり、100で買いなおしたのだ。そして、それは大正解だった。
なぜなら、寒さが深まれば深まるほど、この香水の良さが際立つから。
クリヴェリ氏が、寒い冬の時期に散歩にでかけ、森の中を歩き回った後に家に戻り、紅茶を飲んだ時の印象。というストーリーも気に入っているし、この香りはまさにそんな紅茶の香りがするからだ。
紅茶をモチーフにした香りはたくさんあるけれども、この「ボア・ダチャイ」もまた、忠実に紅茶を再現しているように思う。
しかも、とてもクリーミーだ。
ほっこりした香りが漂い、まさに散歩から帰ってきて、ほっとしたひと時、という感じがする。
もうね、これは冬にはなくてはならない香りになりそうな予感がする。
ただ、これもまたぼくにとっては夜というよりも昼間の香り。
明るい雰囲気がするから。
もし、これを夜につけるとしたら、何かをほんのりと足す必要があるかもしれない。
でも、しばらくはこの香りは単体で楽しみたいと思っている。
NOTES
Virginia Cedar, Black Currant, Black Tea, Papyrus, Guaiac Wood, Incense, Cinnamon, Patchouli
紅茶の要素がふんだんに入っているという感じだが、シナモンとブラックティー意外は他の香水にも見られる香料。なるほど、こうやって紅茶らしい香りというのは作られるのね、というのが良くわかる。
My Evalution
★★★★★
文句なしの五つ星だ。メゾン・クリヴェリは、今後日本でどういう展開を見せてくれるのか、さっぱりわからないのだが、ぜひとも手軽に購入できるような販売経路を確保して欲しい。本当に素晴らしい香りだと思う。