第40夜 AMOUR NOCTURNE

食べちゃいたいくらい甘くて濃厚な香り

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DATA

Name: Amour Nocturne(アムールノクターン
Brand:L'Artisan Parfumeur
Launched in 2013
Perfumer:Bertrand Duchaufour
(新ボトルで再登場したが、日本での販売は残念ながら終了)

My Episode

昨日に引き続き、2013年に、感情の爆発(EXPLOSINS D'EMOTIONS)というシリーズでリリースされた3本のうちの1本をご紹介しよう。
このシリーズは第一弾と第二弾があるのだが、第一弾は、自分と他者との関係性に重きを置いている。
昨日ご紹介した「スキン・オン・スキン」はとても官能的でセクシャルな印象がとても強いのだが、この「アムールノクターン」は日本語に訳すと「恋愛夜想曲」というタイトル通り、もっとまろやかで甘みがある中にセクシーな雰囲気を感じる。
この香りの第一印象は「甘い!」だ。しかもこの甘さは非常にグルマンな甘さ。こってりとした濃厚な甘さ。すっきりとした甘さとは無縁。こてこての甘さとはこういう香りのことだなと思えるほど。
蜂蜜に、シュガーと、キャラメルと、生クリームを混ぜたような、そんな甘さがある。
しかし、単に甘いだけではない。トップにガンパウダーの刺激的な香りが隠されているのだ。甘いなと思った次の瞬間、火薬が爆発したような独特の香りが感じられる。
「アムールノクターン」は、だから、恋に落ちたその瞬間の二人の関係を描いているんじゃないだろうか。目と目が合ったその瞬間、ビビッと感じるものが2人の中で起こり、それが甘さとともに、衝撃となって記憶に残る。だから、単なる「甘ったるい」というのとは違うのだ。
恋というのは甘いだけじゃない、ということは大人になってわかること。むしろ恋をすると苦しくなるし、苦い感じもする。甘い感情と苦い感情の両方を味わうことになり、「アムールノクターン」はそんな複雑な心境を見事に香りとして表現しているような気がする。

NOTES

Gunpowder, Caramel, Milk, Orchid, Cedar

My Evalution

★★★★