第55夜 Tobacco Mandarin

タバコとスパイスとレザーが織りなす官能的な香り

f:id:happyinkdays:20210418223120j:plain

 

DATA

Name: Tobacco Mandarin (タバコマンダリン)
Brand:Byredo
Launched in 2020
Perfumer:unknown
50ml ¥44,000

My Episode

バイレードのことは以前から何となく気にはなっていたのだが、あまりにもボトルがシンプル過ぎるので、いつも伊勢丹の売り場の前をスルーしていた。
今年に入ってから、とある香水好きの女友だちと会った時に、「バイレード知ってる?」という話になり、ぼくは全然知らないので、一緒に行こうということになった。それが昨年の12月のこと。
その時に、初めて、バイレードのさまざまな香水を試し、さらにその中にウード系の香りが2種類もあることも知った。
ただ、その時ぼくが一番心惹かれたのが、「タバコマンダリン」だった。これは、「ナイトヴェールズコレクション」という官能的な香りをテーマにしたコレクションの中の一本。
ボトルに入った香水の色もこってりとした色で、それだけでぼくは気になって気になって仕方がなかった。
そして、ムエットで試させてもらったら、もう、これがたまらなくセクシー。トップから容赦なく甘くてスモーキーなんである。
通常のラインの2種類のウードがかき消されてしまうほどのインパクト。さすが官能シリーズだなと思った。
ただ、お値段がお値段なだけに、即決するには至らず、その時は購入を控えて、ムエットだけで我慢した。
帰宅して、いろいろと調べていたら、なんとその「タバコマンダリン」にウードが入っていることを知った。その時は売り場のスタッフもそのことを話してくれなかったので、(ぼくがウード好きなことはすでに伝えてあったのだが)まったくわからなかったのだが、それを知ったら、もういてもたってもいられなくなった。
そして、2月のとある日、伊勢丹に立ち寄った時に再び試させてもらう。そうしたら、やっぱり良いのである。肌に載せても肌なじみはすごく良いし…。ただ、やっぱりお値段がお値段なので、なかなか踏ん切りがつかず、いったん売り場を離れた。
しかし、数分後、伊勢丹を出る直前、再び腕につけた香りを試したら、やっぱりそのこってり感に抗うことができず、再び売り場に戻り、すっかりなじみとなった店員さんに「やっぱり買います...」と言って購入することになったのだ。
何度も行きつ戻りつしながら購入をしたというのも、またこの香りの大切な思い出になると思う。

NOTES

Top notes: Cumin, Mandarin Orange, Coriander
Middle notes: Tobacco, Leather, Labdanum
Base notes: Olibanum, Sandalwood, Agarwood (Oud)

ウードは入っているけれども、多分比率としてはとても低いのかもしれない。メインという感じではなく、ベースに深く潜りこんでいる感じ。ただ、やはりウードの香りがないとこの深みは出ないのかもしれない。そして、何かの香りに似ていると思って改めてかいでみたら、以前ご紹介したベルトランがラルチザンで作った「アムールノクターン」に非常に近しいのだ。
まったりとした甘さを燻した感じはまさにあの香りと同じ系統。なので、糖分多めの甘い香りが好きな人に特におすすめの香り。

My Evalution

★★★★