第86夜 Woid

柑橘系の香りに支えられたウッディノート…

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DATA

Name: Woid (ウォルト)
Brand: Mirko Buffini Firenze
Launched in 2017
Perfumer: unknown
30ml ¥16,500

My Episode

昨日ご紹介した「OG」を購入した時、もう一本気になる香りがあった。それが「WOID」だ。その時はご一緒した愛好者のお姉さまマダムがご購入(彼女とは香りの好みが非常に似ているので、一緒にいると見事にお迎えする香りが見事にかぶるので面白い)された。
その後、ぼくは秋冬にかけて、お迎えした「OG」の香りをつけることになるのだが、季節が移ろい、だんだんと湿度が増してくるようになると、今度はその時に試した「WOID」が気になり始めた。
この「WOID」はブルーのボトルで、涼し気な雰囲気があるのだが、これは、「HCE」というシリーズの中の一本。このシリーズはジェームズ・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』という小説から着想を得たシリーズなのだという。
しかし、ぼくはその作品を読んでいないので内容的なことやこの香りの背景については良くわからないのだが、商品説明を読んでみると、「WOID」とは、視覚方言で「何もない」という意味を持つのだという。そして、この香りにもウードが使われている。さらにネットの在庫確認を見てみたら「残りわずか」となっていたので、緊急事態宣言が発令され、デパートの香水売り場に行けない中、思い切ってネットで注文をしてみた。
もう半年以上前に試した香りなので、鼻の記憶が残っていなかったのだが、きっといつかお迎えするだろうという予感だけでこの香水を購入することにしたのだ。
そして、この週末はこのブログを書くために「OG」とともにこの香りと一緒に過ごしてみたのだが、これがまた本当に素晴らしい香りであると改めて思った。
確かに「OG」と比べるとかなり印象は薄い。軽め(といっても平均的な香水の中で見ると、するとそんなに軽いわけではないと思うのではあるが)で、すぐに肌に馴染む。
香料を見てみるとトップにベルガモットやマンダリンが感じられるはずなのだが、ぼくの肌に載せると、それらの軽やかな香りが一瞬で消え、すぐにその下にあるオークモスやパチョリの香りが顔を出す。
やはり、ぼくの肌は柑橘系を吸収してしまうらしい。
しかし、まったく感じられないのかというと、そういうわけではなく、あくまでもぼくの肌の上でトップに出てくるのは重い香りで、その香りの背後に柑橘系がいるという感じなのだ。そこが非常に面白い。ベースにあるはずのウッディな香りがを引き立てるための柑橘系という感じだろうか。
だから、この香りを使い始めて、まだ数日しか経っていないのに、ボトルの中を見ると、20%ぐらいは使ってしまっているようだ。
ぼくの中では「WOID」は朝から昼にかけて纏う香りで、夜になったら「OG」に付け替えるという感じだろうか。
とにかくこの香りは「OG」とともにぼくの鼻を大満足させる香りだし、これからも長いお付き合いをしてくれると確信できる香りと言えよう。

NOTES

Top notes: Bergamot, Mandarine
Middle notes: Jasumine, Rose
Base notes: Agarwood(Oud), Patchouli, Oakmoss

他の人の肌の上だとどう香るのかわからないのだが、ぼくの肌の上では、ウード、パチョリ、オークモスの香りがすぐに感じられて、それが非常に大人っぽい印象を与える。例えば男性であれば、スーツの下に纏っても似合うだろう。
落ち着いて、安心できる大人を演出するのには最高の香りなんじゃないだろうか。そして、もちろん、それは女性にも同じ効用を与えてくれることになるだろう。ハンサムな女性を目指している人にぜひ試してもらいたい一本だ。

My Evalution

★★★★★

「OG」とともに、最高の評価をつけてしまう香り。30mlしか出ていないが、100mlがあればそれで購入したい。日本では今は在庫なしだが、在庫復活を心から望んでいる。