第152夜 Omega

至福のアンバーウード

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DATA

Name:Omega
Brand: Mendittorosa
Lauched in 2012
Perfumer:Amelie Bourgeois


My Episode

ほぼ、毎月遊びに行っているNOSE SHOPは、日本にニッチフレグランスを広めたお店だとぼくは思っている。ここ数年、ニッチフレグランスの認知度が高まったのは、このお店のおかげではないだろうか。
だから、常にサイトはチェックしているし、お店にも顔を出している。
そして、今年の七夕の日、ぼくはある香りを求めて銀座のNOSE SHOPに出向いた。
そこは、昨年の七夕の日に訪れ、NISHANEの「FUN YOUR FLAMES」という香りを購入したお店でもあったから。

 

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今年もきっと何か素敵な香りと出会うに違いないという期待も込めて、訪れた。当初ぼくが購入を検討していたのが、同じNISHANEの「カラギョス」という香りだった。黒いボトルがかっこよかったし、ウード系の香水というので、期待に鼻の穴を最大限に膨らませて訪れたのである。
そして、真っ先にその香りを試したのだが…。なんだか今一つぴんとこない。そこで、肌に載せてもらって、香りの変化を見てみることにした。
すると、ものの5分もしないうちに、ぼくのどうしても受け入れることができない香りが漂ってきたのである。
苦み走ったグリーン。
これがどうにもこうにも受け入れられるようなものではなかった。
そうよ、これよ!これ!この苦手な香り!という感じ。前に、「Colonia Oud」という香りを肌に載せた時に感じた独特の臭みを従えたグリーンを「カラギョス」でも感じたのである。

 

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肌に載せた香りがあまりにもダメダメで、お店を出るときにアルコールティッシュでごしごしと香りを落としてしまったほど苦手だった。

でも、どうしてもその日に何か香りをお迎えしたかったぼくは、NOSE SHOPのサイトで見かけたあるブランドの香水をお店で試せないか尋ねたところ、都内では新宿店だったら実物があると聞き、その足で新宿に向かった。

それが今日ご紹介するメデットローサというブランドである。
奇抜なデザインのボトルが印象的で、それだけでも気になったのだが、なんとウード系の香水をいくつか出しているのである。

そして、新宿店に入るなり、お店の方に試させてもらったのである。
その時ぼくが気になったのは3つあり、「アルファ」「オメガ」「イド」というメデットローサの最初に作られた3本の香水だった。

3本ともウードを使った香水なのだが、その中でぼくがものすごく気になったのが「オメガ」と「イド」である。そして、結局悩みに悩んで、甲乙つけ難かったので、結局2本同時にお迎えしたことになる。

今日ご紹介する「オメガ」はムエットで試した時に、今まで感じたことのない独特の甘さにくらくらした。確実にアンバー系の甘さであることはわかるのだが、それだけではない、フルーティーなみずみずしさも感じて、それが本当に鼻を至福で満たしてくれる感じなのである。

あぁ、これはまさしくぼくがお迎えしなくてはいけない香りだよなと思った。100mlで三万円代と、決して安くはない香水だけど、それだけの価値はあると心から思えて、ぼくはまず、これを購入候補に挙げたのである。


Note

Top notes: Cumin

Middle notes: Jasmine, Iris, Violet, Rosewood

Base notes: Leather, Agarwood (Oud), Incense, Cederwood, White Musk, Vanilla

時間が経つにつれて、だんだんとアンバー系の甘さにスモーキーさが加わり、ラストの最後の方はお香のような香りが肌から立ち上る。これがまさに至福の香りで、これはこれからもずっと愛し続けたい香りになると確信した。

My Evalution

★★★★★

調香師のAmelie Bourgeoisは最近知った女性調香師なのだが、ぼくの好きな香りをたくさん手掛けていて、彼女のセンスがぼくの波長にぴったり合うので、これからも注目、ならぬ注鼻していきたいと思っている。