第160夜 Oud Minérale

アニマリックなウードの香り

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DATA

Name:Oud Minérale
Brand: Tom Ford
Lauched in 2017
Perfumer:Shyamala Maisondeau

My Episode

トムフォードには日本には入ってきていない香水が何本かある。特にウード系の香水で日本に入ってきているのは以前にもご紹介した「ウード・ウッド」だけだ。
やはり、ウードというのは日本ではなかなか受け入れられず、入荷するのにリスクがあると考えられているのか、このようにして日本未入荷のウード系香水は少なくない。
でも、今の時代はネットという便利なものがあるので、日本未入荷の香水に関しては、試すことはできないけれども、情報をあれこれと集めて購入できるものは購入するようにしている。
この「Oud Minérale」もそうやってみつけたうちの一本だ。
トムフォードは「Oud Wood」「Tobacco Oud」だけかと思っていたら、「Oud Minérale」というウード系香水まで出していることがわかった。(さらに他にも「Noir de Noir」にもウードが入っているのでいつかお迎えしたい)
ミネラルというからには、ぼくの苦手なオゾン系のつんつんした香りなのだろうかと、不安になったが、そんなに高いわけでもなかったし、天下のトム・フォード様なんだからという理由だけで購入してみた。
さて、恐る恐る肌に載せてみたら、確かに一瞬苦手なオゾン系の香りが立ち上る。メタリックといおうか。
そういう感じの香り。
だが、その印象はすぐに消えて、今度は非常にアニマリックな香りが出てくる。なんだろう?このくささ。という感じだ。レザーにも通じる独特のくさみがある。だが、FRAGRANTICAの香料を見てみると、そういったアニマリックな要素がほとんどないので驚いた。
ぼくもこういう癖のある香りは好きだが、完全に打ち解けるようになるには少し時間がかかりそうだ。
だが、ラストになると、ぐんとウッディ感とスモーキー感が増すので、ひょっとしたら冬の寒い時期だったら仲良くやっていける気がしている。

Note

Sea Notes, Sea Salt, Seaweed, Agarwood(Oud), Ambergris, Styrax, Pink Pepper, Balsam Fir,Pepperwood or Hercules Club

これだけを見ると、確かにオゾン系のあのキンキンするような香りなんじゃないかと思ってしまうのだが、そんなつキンキン感はかなり抑えられている。
ところで、Pepperwood or Hercules Clubというのは、どうやら樹木の名前らしい。香りの傾向としては、木と苔の香りのようだ。
この独特のスモーキーさはこの樹木によるものなのかもしれない。

My Evalution

★★★

一般の人に比べればごくの好きな香水は癖のある香りが多いので、この香りとも仲良くなれるんじゃないかと思ったが、少し時間が必要な気もする。