第204夜 Indompté

個性的なのにエレガントでスマートなレザー系ウード

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DATA

Name: Indompté(アンダンプテ)
Brand: Givenchy
Lauched in 2020
Perfumer: unknown
100ml ¥28,600

My Episode

ランテルディを購入するために、ぼくは香水好きの友人と連れ立って伊勢丹ジバンシィの売り場に行ったのだが、ランテルディを購入すると決めて、お会計の手続きをしている間、店員さんが、ぼくたちが香水がかなり好きだということを知ったせいか、実はとっておきの香水があるんですけど、ご紹介させて良いですか?と恐る恐る聞いてきた。
もちろん、こちらももっといろいろと知りたかったので、お願いしたところ、その方が教えてくれたのが、日本では伊勢丹新宿店でしかとり使いがないという「ラ コレクション パルティキュリエ」というラインだった。オートクチュールブランドであるジバンシィの世界観を体現できるスペシャルなラインとのこと。
全9種類のラインナップにはぼくたちが気になる香りがいくつかあり、二人で大騒ぎをしながら、それらの香りを出してもらった(さすがに全種類を試させてもらうのは、憚られたので、厳選したのだが)。その中に、一本ウード系の香りがあったので、ぼくは迷わず、そちらをお願いした。
そして、一発でこの香りの虜になったのである。
まさにウードらしいウード。
それでいて、洗練さも感じられる。
バランスの取れたウードなのだ。
ここまで上品に仕上がったウードというのもなかなかないんじゃないかという繊細さも感じられる。
ウードというと、どうしてもきつい香りというイメージが強くて、マスキュリンで、そこが文字通り鼻につくという人もいるだろう。
しかし、このジバンシィの「アンダンプテ」は、強さや個性もありながらも、それが too much ではないのだ。
ウードがベースなのだが、レザーの香りやアニマリックな香りも感じられる。
だが、甘さは控えめなので、ベタベタした感じがまったくしないんである。
そして、肌に載せると、レザーの香りがぐんと引き立つ。
これがまた、非常に上品。
レザーというと、どうしてもモワッとした独特の獣臭さのようなものが際立つのだが、この香水にはそのようなきつさはない。
ほんのりと上品に、でもしっかりと漂っているという感じだろうか。
さらに、少し時間が経つと、ほんのりと甘さというかスパイスも感じられる。それもまたきつくはないのだ。すべての香りが個性的にもかかわらず、ここまで自己主張をしないのはとても珍しいと思う。
日本では伊勢丹新宿店でしか購入できないというレア感と、香水好きの人のために作られたラインというコンセプトも相まって、さらにそれにふさわしいだけの香りであることが確認されたので、ぼくはランテルディに追加してこちらの香りも購入することになったのである。
まさか軽い気持ちで紹介してくれたスタッフの方も、ぼくが興奮気味に購入したのを知って、ちょっと驚いていたみたいだけど。
夏の間は他の香りばかりをつけていて、なかなかこの香りと向き合えなかったのだが、台風一過で少し風が涼しくなった今日、これを纏って外出したら、もうこれが本当に気持ちの良いこと!
あぁ、やっぱりぼくはこういう香りが好きなのね、としみじみと納得できるんである。

Notes

Leather, Sicilian Mandarin, Agarwood(Oud)

FRAGRANTICAには上記の香料しか記載されていないのだが、香料そのものはとても少ないのではないだろうか。シンプルでありながらも個性的で、それでいてその個性が押しつけがましくない。そこにぼくは惹かれた。

My Evalution

★★★★★

文句なしの星5つ。なんだったら星10でも良いくらいこの香りが好きだ。この秋冬で100ml全部使い切ってしまいたいほど気に入った。これからも僕の名刺がわりになるかもしれない香りと出会えて本当に嬉しい。