第268夜 1996 Inez & Vinoodh 

トップから感じる個性的な重い香り

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DATA

Name:1996 Inez & Vinoodh 
Brand:Byredo(バイレード)
Lauched in 2013
Perfumer: unknown
50ml ¥24,530

My Episode

昨年、香水好きの友人に勧められて知ったブランド「BYREDO」は、渋谷のPARCOにポップアップショップができ、なかなか日本で手に入らない香水も扱っているというので、先月初めて行ったのだが、お店の方と香りの話で盛り上がったし、他の様々な香水も試させてもらったので、また機会があったら行きたいと思っていた。
ポップアップショップは8月までなので、余裕はあるのだが、渋谷にはあまり行かないので、行く回数が限られてしまうのだ。
前回ご紹介した「MUMBAI NOISE」を購入した時にもらったサンプルが、あまりにも良くて、2mlのサンプルを2回で使い切ってしまったので、これはお店に買いに行かなくちゃと思っていた。
先々週、たまたま髪の毛を切る用事で三軒茶屋に行ったので、その帰りがけに渋谷のポップアップショップに立ち寄った。もう、目的はこの「1996」で、お店に入るなり、買うことは決定していた。
新作も試させてもらったものの、ぼくにはちょっと物足りないなと思ったので、この「1996」だけをお買い上げ。
この香りはヴォーグの常連カメラマン夫婦の作品「Kirsten 1996」にインスパイアされて作られた香りなのだとか。
ぼくはあまりファッション誌関係は詳しくないのだが、この香りは日本ではちょっとレアな扱いらしく、常に店頭にサンプルボトルが並べられているのではないらしい。
確かにぼくも伊勢丹の売り場でもこの香りは見た記憶がない。
恐らく、他の香りほどこの香りは日本人好みではないので、店頭には置かないのかもしれないのだが、そういう香りほどぼくは気になってしまうのだ。
なんせ、ぼくは初めて訪れる香水屋さんでは開口一番「一番日本で売れない香りはどれ?」と聞いて、そこから試してしまうくらいだから。

さて、この「1996」は肌に載せた瞬間にその面白さが始まる。ちょっと他の香りにはない、独特の雰囲気が漂っているのだ。ムワッとした濃厚な香りは、甘さも伴っていて、それでいてワイルドな面も最初から感じられる。あぁ、なるほど、日本人はこういう香り苦手な人多いよね、っていうのがトップノートから全開なんである。

重さもあるし、甘さもある。そこにパチョリやレザーとくれば、もう何となく想像はつくだろう。

でも不思議なことに、ぼくはあまりベタベタとした甘さは感じなかった。バニラ系の甘さはあるものの、クリーミーではなく、どちらかというと、ちょっとスモーキーで、そこがまたぼくの鼻の気に入った。

きっとこれは夏場でも大活躍する香りなんだろうなと思う。

NOTES

Top note:Juniper Berries
Middle notes:Iris, Violet
Base notes:Amber, Patchouli, Leather

トップのジュニパーベリーは、何となく印象的にはもっと瑞々しい感じなんじゃないかと思うのだが、恐らくパチョリやレザーの重さを少し軽減させるぐらいの役割をしているだけで、香り全体にみずみずしさを感じさせるということはないと思う。

My Evalution

★★★★★
なかなかありそうでないような香りで、重い香りが好きな人にはぜひ試して欲しい。外国人の男性がセクシーにつけているような印象もある。こういう香りがもっともっと日本で受け入れられるようになったら面白いのにといつも思うのだが。